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教育

▼こんな授業! どんなゼミ?

『文章をみがく(入門)』
~日本語を使う自分をみがけ~

小板橋 美帆/教育学部4年

 私たちは普段当たり前のように日本語を話している。特に日本語を母語として生まれ育っていると、改めて日本語、その中でも文法を学ぼうという気はあまりしない。既に十分読み書きもでき、日常生活の会話で文法を意識することはほとんどないのだから。けれど、果たしてそれでいいのだろうか。

 この講義は、まず既存のテキストを受講者自身でテーマごとに校正し、翌週の講義でそのテーマについて詳しく学習するという形をとっている。実際に自分で一度取り組んだ課題のため、自分の考えと照らし合わせながら受講できるのが他の講義とは異なる点だ。また「文章をうんぬん」の講義では自分自身で文章を書くことが多いが、ここではあえて自分自身の文章ではないテキストを利用する。文章を書くために知っておくべきさまざまなテクニックを学ぶ。自分の力で考えるためには、文章を客観的に読む力が必要である。その最も簡単な方法は、やはり他人の文章を利用することだろう。

 この講義を通じて、普段意識せず使っている日本語を改めて対象化することで、これまでとは違った観点から日本語について考えられた。読点の打ち方や現在形と過去形の使い分けなど、これまではほとんど意識していなかった。丁寧形「ですます体」と普通形「である体」に関しても、幼い頃は混用を避けるよう指導されてきたが、実際には混用した文章が多く見受けられる。混用にはいったいどのような効果があるのか。そうした言われて初めて気付く「発見」が毎週あり、興味は尽きない。この授業には正解はなく、私たちは自分自身の「正解」を講義と、受講以後の生活の中から導いていく。つまり講義名は「日本語をみがく」だが、実際には日本語を使う「自分自身の感性をみがく」ことができる。半期の授業ではあるが、これ以降の生活にも大変活用できると思う。

担当教員:石黒圭先生、笹原宏之先生

(提供:早稲田ウィークリー