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教育

▼こんな授業! どんなゼミ?

倒産法
~現実への客観的対応策~

棚橋 洋平/2010年3月法学部卒
山田 絢子/法学部4年

 一流企業と呼ばれる多くの会社までもが……。「倒産」という現象が世を賑わしている。倒産するのは何も大企業ばかりではなく、中小企業・個人の倒産も後を絶たない。望む、望まないに関わらず、私たちが今後社会に出て行くと、倒産に接する機会は少なからず訪れるのだろう。

 実際に債務者が倒産状態に陥った場合、債務者と債権者団との話し合いによる処理である「私的整理」がなされる場合が多い。しかし、あくまで私的自治の範囲であるこの処理形態にはなんの強制力もなく、手続の不透明性や不公平性といった問題が生じる。したがって、法律によって定められ、公権力による強制力を伴った組織的な倒産処理のための制度が必要となる。この授業では、この倒産処理のための法的制度、「倒産手続」について学ぶ。

 まず各種の倒産手続の全体像・相互の関係について把握し、その上で清算型の破産手続と再建型の民事再生手続を中心に、手続の流れに沿って個別的問題を取り上げて検討する。

 山本研先生は“ていねいで、わかりやすい”と評判で、法曹界だけでなく金融機関を志望する学生らも多く集まり、授業の行われる大教室は、先生に近い席から埋まっていく。いわば、大盛況だ。

 この人気の秘密、私はその講義スタイルにあると考えている。先生は特定の意見を押し付けることはない、なぜなら先生の目的は「説明」であって「主張」ではないからである。

 「主張」スタイルが誤っているというわけではないが、自由に自分の頭で考えるという場があるのはとても有意義な講義だと思う。例えば、この講義には自身で考え答えを見つけ出すチャンスが転がっていて、私たちの可能性を引き出してくれるのだ。

 このように山本先生は「主張」を極力避ける。先生自身どう思っているかの価値判断は、ほとんどなく、淡々とどのような説が存在しているのかを説明しておられるが、あえて価値判断を避けることで、学生の主体性・発想の自由性を引き出し、育ててくれているのだ。

(提供:早稲田ウィークリー