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▼こんな授業! どんなゼミ?

Intermediate Seminar 18

先進国に移住したムスリム(イスラム教徒)を知る

寺本 健汰(てらもと・けんた)/国際教養学部2年

 この授業では、桜井啓子(さくらい・けいこ)教授のご専門であるイスラム社会について、特にここ30年ほどの間に増加傾向にある「ムスリム移民」に焦点が当てられます。

 私が受講した春学期の授業では、日本、アメリカ、フランス、イギリスのムスリム移民について、置かれている社会的な立場や生活、受入国の文化との衝突などを多角的に分析しました。先進国に移住したムスリムたちは往々にして、マイノリティーとして受入国で厳しい立場に置かれていますが、その状況は受入国によってさまざまです。例えば、ムスリムに対する政策をイギリスとフランスで比べると、同じ欧州諸国であるにもかかわらず、イギリスはムスリムに対して比較的寛容な政策を取り、ムスリムも現地の社会から独立したコミュニティーを形成していますが、一方、フランスではムスリムに対して統合政策を取っているという点で異なります。

先進国においても、スカーフで頭髪を隠すムスリムの女性
写真提供:PinkShot - Fotolia.com

 ムスリム移民の問題は日本にとっても他人事ではありません。日本の外国人ムスリムの推定人口は6~7万人で、インドネシア、パキスタン、バングラデシュ、イランの4カ国で全体の70%を占めます。授業では彼らが抱える問題として、二世の教育の問題についても学びました。日本の学校では、子どもをムスリムとして育てることが困難と感じるムスリムも少なくありません。また、日本人のムスリムに対する誤解が、種々の問題を引き起こしています。

 近年多くの先進国で議論が盛んになされている、ムスリム移民について学ぶことができることがこのセミナーの魅力です。ディスカッションやプレゼンテーションを通じ、桜井教授は学生の積極的な授業参加を促してくださるため、テーマへの理解が深まっていくことを実感できました。

(提供:早稲田ウィークリー