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教育

▼こんな授業! どんなゼミ?

社会教育演習ⅠD

子どもの貧困と教育を考える

中嶋 美鈴(なかじま・みすず)/教育学部4年

「子どもの貧困」と聞くと、日本とはかけ離れたものだと思う方もいるかもしれません。日本での貧困は、衣食住がままならない「絶対的貧困」ではなく、国民の標準的な所得の半分以下で生活する人たちを示す「相対的貧困」です。2010年の厚生労働省の発表によると、日本の子どもの相対的貧困率は、2009年の時点で15.7%と、約6人に1人の子どもが貧困状態にあります。日本の相対的貧困率は上昇しており、親の低所得化や非正規労働化の問題などが背景にあります。

 私が驚いたのは、貧困に対するセーフティネットとしての生活保護が十分な役割を果たしておらず、子どもの生育環境が悪化してしまうということです。日本では、教育費の多くを家庭で自己負担するため、家庭環境や経済的状況が学力格差を生んでいます。さらに依然として、高等教育機関への進学が、本人の就職状況にも関係してくるため、貧困の連鎖からなかなか抜け出せないのが現状です。

 この問題に対し、私たちのゼミでは文献を読んで意見交換をするだけでなく、実際に教育格差に取り組むNPOの代表の方をゲストとして授業にお招きしてお話を伺いました。教育格差をなくすという捉え方から、いかにして日本の学力全体を底上げしていくのかなど、具体的なお話を聞いて考えが深まりました。

 小林 敦子(こばやし あつこ)教授からは、実際に自分たちの目で見て、耳で聞いて、考えるという「自分の足で稼ぐ」ことの大切さを日々学んでいます。グループワークやディベート、プレゼンテーションを通じて学生が積極的に授業に参加できるゼミであるため、テーマに対して自分で調べて考える習慣や、実践的な情報発信力が身に付いていくのを実感しています。

笑顔の小林教授(写真中央)とゼミのメンバー。
筆者は2列目右から3番目

(提供:早稲田ウィークリー