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▼こんな授業! どんなゼミ?

近代建築史

過去から学び、現在に生かすこと

愛知 美奈子(あいち・みなこ)/創造理工学部3年

 近代建築史の授業は大きく2部に分かれています。前半は近代発祥の源泉となった西洋ルネッサンスから西洋近代建築の誕生と展開までを概観します。後半は江戸末期以降の日本で、建築家はどのような問題が課せられ、何を達成したのか、そしてどのような作品が生まれたのかが紹介されます。中谷礼仁(なかたに・のりひと)教授の講義では、作品の紹介に多くの写真や図面が用いられます。教授が実際に行かれた際の感想や、そのときに起きたハプニングなどもお話ししてくださるので、興味がそそられ、自分も実物を見てみたいと毎回思いました。

 西洋近代建築に関する前半の授業でのキーワードは「流行と疲弊」です。服に流行があるように、建築にも流行があると言ってピンとくる人は少ないかもしれませんが、建築様式の変化は流行とその疲弊から生まれます。それにはその時代の思想や情勢、出来事が大きく関わってきます。そして流行と疲弊を繰り返した結果、様式にとらわれない近代建築が誕生しました。

 日本近代建築に関する後半の授業では、明治期以降に西洋に追い付こうとする日本人建築家の努力が感じられます。西洋を模倣するのではなく、日本的要素を取り入れることで日本独自の建築を確立することができたと思います。戦後にはさまざまな革新的な建築が造られました。

 西洋でも日本でも変わらないことは、各時代の建築家たちは常に問題に向き合い、それを解決しようと奮闘していたことだと思います。建築は造られた時代を物語っています。過去の建築を知ることは知識を得るだけでなく、現在にも通じる問題を発見したり、現在でも取り入れられる表現を再発見することができます。この授業で学んだことは、実際の建築設計にとても役立つと思います。

授業で取り上げられた丹下健三氏の代表作、香川県庁舎

(提供:早稲田ウィークリー