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中田 絵理子(なかた・えりこ) 略歴はこちらから

女子部主将兼、総合主務
レスリング部の「お姉ちゃん」

中田 絵理子/スポーツ科学部4年

 裏方業務の一切を取り仕切る「主務」。ただでも大変な役割なのだが、中田さんはさらに女子部主将も兼任し、成績も常に全国クラスを維持している。「『できない』というせりふは言いたくないんです」。京都なまりの混じる柔らかな口調の一方、その言葉はすがすがしいほどまっすぐだ。

 「多くの人との縁で、ここまで来た」と語る中田さん。中でも印象的なのは、高校時代に所属していたチームでの、ある本学OBとの出会いだ。「関西圏内での進学を考えていたところ、早稲田大学進学を勧められて。夢のような話に迷いました」。心を決めかね、直接早大レスリング部を見に行くことに。そこで出会った太田拓弥コーチの言葉が、中田さんの進路を決定づけた。「オリンピックに行く気ある?」「はい」「じゃあ、頑張ろう」

 翌春、晴れてレスリング部に入部。しかし、練習の厳しさは半端なものではなかった。「1日で2kgも体重が落ちるほどハードな練習で。当初女子部員は私1人だったのですが、『女子だから』という甘えは許されませんでしたね」。家族と離れ、知らない土地で一人奮闘。そんな中田さんにとって、一番近い存在は部の仲間だった。「下級生のころはお兄ちゃんがたくさんいるようでした。今は弟や妹がいっぱいできた気分ですね!」。目立っていない選手も、伸び悩む選手も、一人ひとりみんな大事な後輩だという。「決勝に関係ない試合でも、頑張っている表情を見るだけでなんだか泣けてきて。『自分の勝ち運を彼らに分け与えたい』と願うくらい入れ込んじゃうんです(笑)」。10月に行われた王座決定戦で「弟たち」が悲願の優勝を達成した時は、今まで自分自身が経験してきたさまざまな優勝の瞬間以上に胸が熱くなり、4年間で一番うれしい瞬間だったそうだ。

 卒業後は就職し、働きながらロンドン五輪を目指してレスリングを続ける予定。レスリング界で仕事と両立する選手は稀だが、「選手としてだけではなく、社会人としての新たな自分も見つけたいんです」。しんどくても仕事に手は抜きたくないと、きりりと語った後、「もちろん、女性としての幸せもほしいな」。はにかむ笑顔が愛らしかった。

(提供:早稲田ウィークリー

中田 絵理子(なかた・えりこ)

1986年京都府生まれ。立命館宇治高校卒業。スポーツ科学部4年。太田章ゼミ。レスリング部08年度女子主将・総合主務。6歳よりレスリングを始める。05年JOC全日本ジュニアレスリング選手権女子63kg準優勝。07年全日本学生レスリング選手権女子59kg級優勝。08年、同大会3位入賞。第8回世界大学レスリング選手権出場。全日本女子オープン選手権59kg級優勝。卒業後はファッション業界に就職予定。