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氷陸を早稲田紅の炎魂で翔けた

久慈 修平/アイスホッケー部主将

 「早稲田に久慈あり」。いつの頃からか、そう言われることが多くなった。早稲田カラーのえんじに大きな白文字で21がついた背中。「その背中に向かって、後ろ指をさされるような試合だけは絶対したくない」この思いひとつで、氷上を戦ってきた。

 2009年度のチームの目標に「一意戦心」を掲げ、主将として過ごしてきた一年。久慈さんにとってどんな一年だったのだろうか?「耳が大きくなりましたね」。耳? 「ああ(笑)! 相手の立場になって、相手の話したいことについてより考えられるようなったかなってことです」。入学当初の久慈さんは、周囲のアドバイスにもなかなか耳を傾けられず「とにかく "自分が! 自分が!" って感じでした。どこかに甘えがあったんですね」。そんな久慈さんに、同じ高校出身で、当時2年先輩だった久保直也選手(現日本製紙クレインズFW)がこう言ったという。「せっかく早稲田に入ったんだから、いろんな人間と付き合わないともったいないだろ?」。その言葉がきっかけになり、変化が起きた。「どんな人の言葉も、まず自分の胸の中でかみくだいて考えるようになりましたね」。相手の立場になって考えることで、いろいろな言葉も耳に入ってきた。「耳が大きくなって、ちょっとは人間としての器も大きくなれたような気がします」とはにかむ久慈さん。

 2009年の夏にはNHLでも屈指の強豪チームのNYアイランダースのプロスペクトキャンプに招待され、練習に参加。「耳は大きくなっていたんですけど、英語力にちょっと問題があって……」。笑いながら、世界トップレベルのルーキーキャンプを振り返る。「体が小さくても、NHLの第一線で活躍している選手はたくさんいる、と。そして今後の体づくりのアドバイスをいただけたのが忘れられません」。また、全米から集まってきた同年代の選手の熱いプレイを目の当たりにして「まだ、自分は彼らほど追いつめられていない」と実感。帰国後は自分自身にも、そしてチーム全体にも「勝ちを覚える、そして勝つ」ことを課して試合に臨んだ。念願かなって今季の早稲田大学アイスホッケーチームは破竹の勢い。インカレでは19年ぶりの優勝を果たした。「正直、練習と授業の両立はきつかったです。でも早稲田では、自分の生きている社会について幅広い知識を得ることができました。それが自分の力になっています」。4月からは王子イーグルスのプレイヤーとして新しいスタートを切る。「早稲田OBとしての看板も背負い、これからもファンを裏切らないプレイを続けていきたい」。「王子に久慈あり」そう言われる日は、遠いことではないのかもしれない。

(提供:早稲田ウィークリー

久慈 修平(くじ・しゅうへい)/アイスホッケー部主将

1987年北海道生まれ。駒澤大学付属苫小牧高等学校卒業。今春、社会科学部を卒業。早稲田大学スケート部ホッケー部門ではFWをつとめた。2009年4月、世界選手権に出場。7月にはNHLのNYアイランダースの招待によりプロスペクトキャンプに参加。2010年第82回日本学生氷上競技選手権大会にて19年ぶりに早稲田大学を優勝に導き、MVP賞を受賞。2010年4月からは、王子製紙株式会社の王子イーグルスに在籍。お気に入りのキャラクターは『ONE PIECE』の火拳のエース。地元北海道の人たちが愛飲する『カツゲン』が力の源。