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距離を置いたからこそわかる
少林寺拳法にかける熱き想い

渡邊 聡広/創造理工学研究科2年

渡邊 聡広 略歴はこちらから

 誰でも一度は「強くなりたい」と思ったことがあるはず。渡邊さんもそんな思いから少林寺拳法を習い始めた。中学校の少林寺拳法部と地元八王子西支部に所属し、中学校時代は練習に明け暮れた。しかし、その思いとは裏腹に高校時には腰を痛め、練習に顔を出す回数が激減。「思うように練習もできないから、成績も残せない。これが自分の限界なのかなって感じていました」。そう話す顔に一瞬寂しさがのぞく。「だから大学ではゼロから挑戦できることに取り組みたくて、テニスサークルに入部したんです。練習した分だけうまくなるので、本気でテニスをしました。幹部も1年務め、少林寺拳法はほとんどしませんでしたね」。渡邊さんと少林寺拳法をつなぐ糸は切れてしまったかと思われた。しかし大学4年の夏、転機が訪れる。「八王子西支部の先輩から電話があって。団体演武の東京都大会があるから出ないか? って誘われました」。でもしばらく少林寺拳法はやっていなかったのでは? 「そうなんです。腕も鈍っているので、断ろうかと思いました」。でも、あきらめられなかった。「それまでは『努力が報われないことへの怖さ』ばかり意識していたんですが、少林寺拳法から離れたことで『だめでもいいから挑戦することの意義』が少しずつですが、わかるようになってきたんです」。テニスサークルをはじめ、いろいろな経験をするうちに考え方にも変化が起きたのだという。

 ひさびさの挑戦にも関わらず、快進撃で上位をマークした渡邊さん。東京都大会から全国大会に進出し、とうとうインドネシアのバリで開催された国際演武交流会でも準優勝を決めた。「優勝チームとは同点だったんです。主審点も同点で、残る正確性で減点され負けてしまいました」。惜しい! 「団体演武は二人一組が3~4セットで構成されるメンバーで行います。この6~8人の演技の正確性がライバルにわずかに届かなかったんです」。渡邊さんが最も重要だと思っていることは「リアリティ」。演武といえども、戦っているように見えないとだめだと話す。「寸止めなしだから、殴られたり蹴られたりするのはよくあることです」と笑う。「もちろん、痛いです。でも演武中はアドレナリンが出ているから、全然平気なんですよ」。アドレナリン放出が前提とは…! 「演武前に合掌礼をするのですが、顔の前で手を合わせた瞬間にスイッチが入る人が多いみたいですね」。なるほど、そう言って合掌礼をする両手ごしに見える渡邊さんの目は、不敵の迫力がみなぎっている。

 「荒っぽい話ばかりだと思われるかもしれませんが、少林寺拳法はもともと教育的な武道です。中学生の頃は気づかなかったけれど、最近になってやっとその良さがわかってきました」。やっぱりテニスより少林寺拳法? 「いや、テニスも自分にとって大切な経験です。いちど離れたから、少林寺拳法のよさがよりわかった。そんな経験ができたのも早稲田ならではだと思っています」。社会人になっても少林寺拳法は続ける、と話す渡邊さん。最後は満面の笑みで、早稲田への思いを語ってくれた。

2009年国際演武交流会のメダルです

2009年度全日本学生大会で招待演武を披露。武道館には感動しました!(本人は後列左から2番目)

2009年国際演武交流会の様子

(提供:早稲田ウィークリー

渡邊 聡広(わたなべ・としひろ)/創造理工学研究科2年

1986年アメリカ・ロサンゼルス生まれ。創造理工学研究科2年。本学高等学院卒業。中学校から少林寺拳法を始める。2008年、岡山で行われた全国大会団体演武3位を皮切りに、2009年度全国大会団体演武2位、さらにインドネシアで開催された2009年国際演武交流会でも2位となるなど数々の大会に入賞。最近は健康が気になり始め、週1回はプールで泳いでいるとのこと。「健康な体はすべての基本ですから。自分の体に投資したいと思って、脂肪を燃焼しやすくする健康飲料も毎日飲んでます。飲むとしっかり汗がかけるのでおすすめですよ」。