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「学生復興アイデアコンテスト」で最優秀賞
「Change Card」で“復興”の力になる!

藤田 悠人/創造理工学研究科1年
長谷川 寛/創造理工学研究科1年
船田 雅/創造理工学研究科1年

 全国の学生からアイデアを募り、東日本大震災で被災した地域の問題を解決しようとする試み「学生復興アイデアコンテスト」。このコンテストで藤田さん、長谷川さん、船田さんによるアイデア「Change Card」が、最優秀賞に輝いた。

最優秀賞受賞の喜びを分かち合う

 「被災地の方々のために、何かしたいという思いは持っていたのですが、授業や課題などのためボランティア活動に参加することは難しくて。そんなときに学生復興アイデアコンテストを知り、僕にできること、僕にしかできないことを考え、全力で取り組もうと思いました」と、コンテストに懸けた思いを話してくれた藤田さん。まじめで一本気、熱い思いで仲間を引っ張るこのチームのリーダーだ。そして、あらゆる社会問題を数学的な視点から分析する理論派の長谷川さん、思い立ったら即行動、ユニークな発言で周囲を驚かせる船田さんも彼の思いに志を共にする。三人は空き時間を見つけては集まり、コンテスト応募のためのアイデアを考え続けた。「復興の定義から考え始め、問題を洗い出し、具体的なアイデアを模索しました。なかなかいい案が出ないまま2週間ほど経ったとき、リーダー(藤田さん)が根本となるアイデアを考えてきてくれました」と長谷川さん。藤田さんのアイデア、それは人々の日常生活に深く関係している“お釣り”に着目したものだった。コンビニエンスストアで買い物をした際に受け取る釣り銭の下2ケタをカードにチャージさせ、貯まったお金で被災地の生産者から特産品を購入できるという「Change Card」。このアイデアは、主に東日本大震災に対する募金額が減少している問題、風評被害に苦しむ農家の問題解決へのアプローチだった。三人がこだわったのはアイデアの実現性。「僕たちには、“裏付けがなければ気が済まない”という共通点があります。思い込みだけでこのアイデアを終わらせたくなかった」と、船田さん。三人はコンビニエンスストアのレシートを集めては1店舗における釣り銭の額を算出、一般消費者のコンビニ利用頻度、システム開発のためのコストまで割り出し、アイデアを詰めていった。最後に、カードの裏面に生産者へのメッセージを書き込めるスペースをつくり、アイデアに人の温もりを添えた。

 「Change Card」は、書類選考を通過。三人は宮城県仙台市のコンテスト会場でプレゼンテーションに臨み、アイデアに込めた思いと実現性を聴衆に懸命に伝えた。そして「非常に可能性を感じます」と審査員からコメントを受け、「Change Card」は見事、最優秀賞を獲得した。

 コンテストを通し、社会が以前より身近に感じられたという彼らの“これから”について尋ねた。「社会は人と人とのつながりで動いているのだと最近よく思います。今の僕があるのも、この二人とつながったから。僕は人と人をつなげるような人間でありたいです」と船田さん。「自分にも社会問題に対してできることがあると少し自信がつきました。日本の未来のためにももっと勉強して一つ一つの問題を解決していきたいです」と長谷川さん。「社会に存在するあらゆる問題の解決法は、人の心の中にあります。これからも人の価値観を根底から変えていけるようなアイデアを実現していきたいですね」と藤田さん。

 現在、企業と連携し「Change Card」の実現に向け奔走する三人。彼らの夢は、そう遠くない日に実現するかもしれない。

プレゼン中は機材操作を担当していた船田さん(右)、長谷川さん(左)

アイデアを説明する藤田さん

コンテストの際に立ち寄った宮城県塩竈市漁港付近の風景

(提供:早稲田ウィークリー

藤田 悠人(ふじた・ゆうと)(左)/創造理工学研究科1年

千葉県出身。創造理工学研究科修士課程1年。市川高等学校卒業。幼少期をロンドンにて過ごす。「いつか海外で働くことが夢です。昨年の夏には海外留学を経験し、今は英語の勉強にも力を注いでいます!」。

長谷川 寛(はせがわ・ひろし)(中央)/創造理工学研究科1年

千葉県出身。創造理工学研究科修士課程1年。専修大学松戸高等学校卒業。趣味は海外サッカー観戦。「言葉の壁を越えるサッカーというスポーツを、より多くの人に愛してもらうための活動がしたい。僕の夢です」。

船田 雅(ふなだ・まさし)(右)/創造理工学研究科1年

埼玉県出身。創造理工学研究科修士課程1年。埼玉県立熊谷高等学校卒業。好きな映画は『フォレスト・ガンプ 一期一会』。ポジティブに考えれば人生が好転し、何でもできる! と感じられるところが好きです」。