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自分の弱さに打ち勝ち、インカレ2連覇!

田川 翔太/教育学部3年

インカレ2連覇達成!
喜びの雄叫びを上げる田川さん
写真提供:横山 芳治

試合中の田川さん(インカレ)
写真提供:横山 芳治

 野球のバットをテニスラケットに持ち替え、初めてコートに立ったのは8歳のとき。所属していた野球チームが解散したことがきっかけだった。

 最初はルールも分からず、ホームランを打つつもりでラケットを振り回していた少年時代の田川さん。大学生となった現在、全日本学生テニス選手権(以下、インカレ)・シングルス2連覇を成し遂げるまでに成長した。田川さんが歩んできたこれまでの道のりは、“弱い自分”との戦いだった。

 憧れていた庭球部に入部したが、1年生のときは雑務に追われた。2度目の春を迎えたとき、東日本大震災が発生。新学期がひと月遅れたその間、田川さんは土橋登志久監督の下で猛特訓を受けた。土橋監督は大学時代、インカレ4連覇を成し遂げた選手だ。「監督のテニスに対する思いは、誰よりも強く純粋です。練習も逃げ出したくなるほど厳しいのですが、思いが伝わるから必死についていきました。土橋監督じゃなかったら途中で逃げ出していたでしょうね」。

 猛特訓の末に迎えた2年生のインカレ予選大会。田川さんは準決勝で、同部キャプテンである伊藤潤さんの前に敗退する。負けはしたが、悔しさよりも手応えが残った。「それまでの僕は、強い相手と対戦すると『どうせ勝てない』と投げやりになっていました。でもその試合では、勝てないと思っていたはずの先輩と競い合うことができたんです。気持ち次第で勝てたかもしれない」。

 技術面の成長を実感することで、戦う前から諦めてしまう弱い自分を克服した田川さん。先輩に敗れたものの、規定の順位に入賞し本戦出場権を獲得。そして“目の前の敵を倒すのみ!”と強い心でインカレに臨む。1回戦、2回戦と順調に勝ち上がり、決勝の相手は、インカレ単複優勝の経験がある、同部先輩の片山翔さん。激しいラリーの末、それまで一度も勝てなかったキャプテンを打ち破る。続く決勝も勢いのまま勝ち抜き、念願のインカレ初優勝を果たした。

 3年生となり追われる立場となった田川さん。3度目のインカレに臨む中、出場選手一覧を見るとつい思ってしまう、「炎天下でこんな強い選手たちと戦ったら体が壊れる!」。しかし、背負っているのは連覇の二文字。インカレ優勝の決め手は、技術力ではなく “勝ち”への執着心だ、と身を持って学んでいた田川さん。今度は勢いではなく、“狙って勝つ”という強い意志が必要だ。昨年の優勝以来、自信と慢心のはざまで揺らいでいたというが、慢心が油断を生めば、1回戦すら勝つことはできない。最大の敵はやはり自分自身だった。一戦、一戦、気を緩めることなく戦い抜き、結果、田川さんは見事インカレ2連覇を成し遂げる。

 自分の弱さに打ち勝ち、大きな成長を遂げた田川さん。3連覇がかかる最後のインカレへ向けて、意気込みを聞かせてもらった。「高校生の頃から憧れていた早大庭球部には、歴代の先輩たちが築き上げてきた偉大な記録があります。先輩たちと肩を並べるためにも絶対勝ちたい」。

 続く「全日本大学対抗王座テニス決定戦」、「ニッケ全日本選手権」に向けて、「強い気持ちで優勝を目指します!」と力強く話す田川さん。

 10月31日に行われた王座では、男女ともに優勝。女子は7連覇、男子は大会史上初の8連覇の偉業を達成。11月3日~11日に行われた全日本選手権では、前年優勝の伊藤(北日本物産)・近藤(アイシン精機)ペアを破り、田川・内山(北日本物産)ペアが見事初優勝を飾った。

土橋監督とともに
写真提供:横山 芳治

全日本大学対抗王座テニス決定戦。男女アベック7連覇達成!
写真提供:横山 芳治

(提供:早稲田ウィークリー

田川 翔太(たがわ・しょうた)/教育学部3年

神奈川県出身。教育学部3年。湘南工科大学付属高等学校卒業。2011年、ニッケ全日本選手権シングルス4位。趣味は釣り。実家に帰省すると、近所の川で日がな一日釣り糸を垂らし過ごしている。「いつかクルーザーに乗って、マグロを釣ってみたいです(笑)」。