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建築を通して友情を深めた2人
それぞれの専門を生かした作品で見事入選!

平山 健太/理工学研究科修士課程2年
御所園 武/理工学研究科修士課程2年

 「集まり散じて人は変われど仰ぐは同じき理想の光」。

 これは早稲田大学校歌にある歌詞の一節だ。平山健太さんと御所園武さんは、この言葉にぴたりと当てはまる。二人は、住宅会社のタマホームが主催し、“住まいの新しいベーシック”を提案する「第1回タマホームデザインコンペティション」に出品。大手設計事務所や建築家の個人参加も含む472作品の中から、見事入選を果たした。

 平山さんは子供のころから絵が好きで、昆虫を描かせれば脚の関節まで精密に写し取った。そうしたものづくりの一番大きな作品といえるのが建築。建築を学べば、どんなものづくりにも生かせると平山さんは考えたという。一方の御所園さんは、中学生まではバスケットボール漬けの日々。大会で訪れた代々木第二体育館の不思議な構造に目を奪われ、建築の世界に興味を持った。二人は過去に多くの有名建築家を輩出した早稲田を、共に志望した。

一次通過者8組による公開プレゼンテーションの様子。472作品の中から選出された8作品はいずれも力作ぞろい

 創造理工学部建築学科で初めて会ったときの印象を、二人は笑いながら振り返る。「御所園は衝撃的にデッサンが下手だった!」、「平山のデッサンを見て焦りましたよ! 卒業できないと思いましたね」。1年生の夏休み、課題として関東近郊の建築を一緒に見て回ったことで意気投合し、仲を深めた二人。だが、4年生から研究室に所属し、より専門的な学びを深める建築学科において、平山さんは建築デザイン・設計を、御所園さんは力学をメインとする構造システムを選択し、別々の道に。「デザインでは平山には絶対に勝てないと思ったんです。もちろん力学が好きだったこともありますが、自分が一番になれる分野は何かと考えた結果です」。

 それぞれの研究室に籍を置きながらも、二人の交流は続く。今回のコンペを知ったときも「ずっとタイミングが合わず実現できなかった」という“共作”に挑戦すると決め、すぐ作業に入った。課題に対して平山さんが構想を練り、デザインを考案。御所園さんは構造上のアドバイスをしながら、最終的な実現可能性を精査した。そして完成させたのが「筑波山の麓に建つ遠距離通勤者の家」という作品だ。提出した資料には、平山さんのデザインを基に作られた模型写真やコンセプトと共に、御所園さんが書いた図面が並ぶ。二人で作り上げた総合性が評価されての入選。審査員からは「個々に専門を持つ早稲田らしい、総合力のある作品」という賞賛のコメントが寄せられた。まさに、平山さんと御所園さんの専門分野が融合した結果だった。

 平山さんはデザイン事務所への就職が内定しており、「いつか独立して、自分で家を造りたい」という夢を持つ。御所園さんは総合建設会社に入社予定で、「面白い建築を、もっと面白くすることが目標」と語る。それぞれの抱負を胸に来春社会人となるが、共通して持っている夢もある。それは、また一緒に作品を作ること。早稲田に集った二人は別々の道へと散っていくが、校歌の歌詞のように、また同じ理想の元に集い新たな作品を生み出してくれるだろう。

入賞作品。家を空けることの多い遠距離通勤者のための、他者との関係を取り結ぶ外皮としての住居を提案

実験データを集め構造的な問題点も洗い出す

浅草寺本堂。名建築を実際に見に行くことで、その魅力を肌で感じる

(提供:早稲田ウィークリー

平山 健太(右)(ひらやま・けんた)/理工学研究科修士課程2年

茨城県出身。土浦日本大学高等学校卒業。釣りが趣味で、川や海へ出掛けることが楽しみ。

御所園 武(左)(ごしょぞの・たけし)/理工学研究科修士課程2年

東京都出身。私立成蹊高等学校卒業。バスケ、フットサルなど多趣味で、今のブームは自転車。