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400メートル個人メドレーで日本人初の金メダル!
闘志を武器に、東京五輪を目指す!

瀬戸 大也/スポーツ科学部1年

 水を怖がって、顔をつけることもできない子どもだったにも関わらず、5才の時、瀬戸さんは自ら水泳を始める。「何かスポーツを始めたいと思った時に、サッカーは週に1度しか練習がないけど、スイミングは4回もプールに行けて楽しそうだと思ったんです。水が怖いのは、勝手に直るかなって(笑)」。

 スクールに通い始めるとすぐに頭角を現し、大会でも好成績を残すようになるが、同じ種目の同学年には手強いライバルがいた。後に2012年のロンドン五輪でメダリストとなる、萩野公介選手である。常に自分の前を行くその実力は、当時の瀬戸さんにとって衝撃的だった。よきライバルを得た瀬戸さんは、さらに激しく練習に打ち込む。なにせ、子どもの頃からとにかく負けず嫌い。好きなことにはとことん集中し、没頭する性格だった。6才の時にスクールの広報誌に掲載された目標では、多くの子どもが「○○メートル泳げるようになりたい」と書く中、瀬戸さんだけは「金メダルを取りたい」。誰よりも大きく明確な夢を抱き、名前通りダイヤの原石として輝きを放ち始める。

9月9日、友添秀則スポーツ科学学術院長とともに鎌田薫総長を訪ね、世界水泳優勝を報告

 しかし、初めて夢の実現に迫った2012年のロンドン五輪への挑戦では、選考会でまさかの予選落ち。メダルどころか、出場さえできなかったふがいなさに、さすがの瀬戸さんもふさぎ込んだ。練習にも身が入らない日が続くが、ライバルとして切磋琢磨してきた萩野選手が銅メダルを獲得したことが、瀬戸さんの闘志に再び火をつける。

 「アイツにできるなら、自分も絶対にメダルが取れる」。

 今年春、かねてより希望していた進学先である早稲田大学に入学。スポーツ科学部の授業で学んだことを練習に取り入れるなど積極的に勉学にも励み、成績も優秀。心身共に充実した日々を過ごして迎えた、7月の世界選手権。400メートル個人メドレーで、日本人として初の金メダルという快挙を達成する。水を怖がっていた子どもが、世界一のスイマーになった瞬間だった。

 「レース前には勝つイメージしかなかったです」と、瀬戸さんは振り返る。レース中も、イメージ通りの試合運びだと実感しながらゴールを目指していた。焦ることも気負うこともなく、最後まで頭は冴えわたっていた。「決勝で泳げることがとにかくうれしかったし、めちゃくちゃテンションが上がりながらも、いい緊張感を保っていられました。これって、授業で勉強した『アスリートとして最高の精神状態』だったと自分でも思いますね」。

 もちろんこれがゴールではない。次の目標は3年後のリオデジャネイロ五輪での金メダル。そして7年後、選手として円熟した27歳で東京五輪を迎える。

 「自分が生きている間に地元で五輪が開催されるだけでも幸せなのに、タイミングも最高。だから、東京以外に決まるわけがないって信じていたんです。もう金メダルしか考えられないですよ」と、興奮を隠すことなく語る。その自信とメンタルの強さこそ、瀬戸さんの持ち味だ。強靭な闘志を武器に、瀬戸さんの7年後に向けての挑戦が始まる。

優勝報告会の後、応援部チアリーダーに祝福をうける瀬戸選手

競技中の瀬戸さん

Wサインでちゃめっ気いっぱいの笑顔をみせる

(提供:早稲田ウィークリー

瀬戸 大也(せと・だいや)/スポーツ科学部1年

埼玉県出身。私立埼玉栄高等学校卒業。趣味は音楽鑑賞で、試合前にもよく聴くのはPitbullやEMINEMなどの洋楽。学業と両立させるコツは、「先生としっかりコミュニケーションを取る」ということ。