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ジュニア世界選手権で準優勝!
あうんの呼吸でインカレ王座奪還を目指す

早稲田大学ヨット部
櫛田 佳佑(左)/社会科学部4年
島本 拓哉(右)/スポーツ科学部3年

 二人で全長5mの船に乗り込み、2本の帆をロープで操りながら、刻一刻と変化する風をつかんで前進する。それが、櫛田さんと島本さんが出場しているヨット競技・スナイプ級(2人乗り)だ。レースの距離は、1時間程度でゴールできる長さに、風の状況に合わせて設定される。ヨットは海上で静止することができないため、競技開始までも一苦労。5分前からスタート地点近くでセッティングし始め、開始時刻ちょうどにスタート地点を越えられるように準備する。主要な大会では1日2~4レースを3日ほど行い総合ポイントで順位を争うが、天候によって6レースしかないことも、12レース行うこともある。全ての要素が風次第であり、それこそがヨットの楽しさでもある。

昨年3月の全日本ジュニア選手権で初めてコンビを組んだ二人。今では息もぴったりで、チームを引っ張る存在に

 「初めて乗ったのは高校1年生のときで、自然の力だけで大きな船が動くことに感動しました」と櫛田さん。勝つために必要なのは、炎天下で全レースを完走できる体力や帆を操る筋力はもちろん、波の立ち方や海面の状況を見極め、いかに“良い風”が吹いている場所に船を運ぶかも大切。「多いときは70艇が同時にスタートする。混戦の中にいると風がつかめないので、どんな展開で走るかを考えないといけない」(櫛田さん)。「テクニックや持久力も重要ですが、たくさん頭を使ったチームが勝てる。意外と頭脳戦なんです」(島本さん)。取材中にもアイコンタクトを交わしながら、交互にヨットの魅力を語る二人の息はぴったり。それもそのはず、レースが始まれば二人だけでライバルチームの動きや風を読み、戦略を立てなければいけない。コーチの声が届かない海上では、船に乗っている仲間だけが頼りになる。

 このコンビネーションを武器に、昨年3月の全日本ジュニア選手権で優勝。9月にブラジル・リオデジャネイロで開催されたジュニア世界選手権に出場し、7カ国30艇で王者を争った。初日こそ10位と出遅れるが、そこから猛烈な勢いで巻き返しを図りトップに立つ。しかし最終レースで思うような走りができず、総合2位でフィニッシュ。「目の前にあった優勝を逃してしまったことが悔しい。到底、満足できないですね」(島本さん)。

 毎週末、葉山に泊まり込みで練習をし、夏休みなどは長期合宿も行う。寝食を共にする部員を束ねるのも主将である櫛田さんの役目だが、それぞれが自分の意思で動ける選手になることを理想とし、責任ある役割もあえて後輩に任せてきた。全ては、11月の全日本大学選手権で総合優勝を達成するため。前哨戦となる5月の春季関東学生ヨット選手権大会では2位となり、秋に向けて弾みをつけた。「卒業してからも競技を続けたいので、まずは早稲田大学で大きな成果を出したい。それが将来の糧になるはずだし、応援してくださる皆さんへの恩返し」(櫛田さん)。「ヨットは最後まで誰が勝つか分からないし、誰にでも勝てる可能性がある。それが一番の醍醐味(だいごみ)です」(島本さん)。2008~2010年には全日本3連覇を果たしたヨット部を、再びチャンピオンへ。その夢のため、二人はあうんの呼吸で突き進む。

ブラジル・リオで開催されたジュニア世界選手権

トップのブラジルとわずか1点差で準優勝に

海面ぎりぎりまで体を倒し、全身を使って帆を操りながら風を捉える

(提供:早稲田ウィークリー

櫛田 佳佑(左)(くしだ・けいすけ)/社会科学部4年

埼玉県出身。早稲田大学高等学院卒業。趣味は読書と、高校時代から始めたお菓子作り。特にチーズケーキやフロランタン・サブレが得意。

島本 拓哉(右)(しまもと・たくや)/スポーツ科学部3年

千葉県出身。県立磯辺高等学校卒業。オフはとりためたドラマを見て過ごす。『失恋ショコラティエ』がお気に入りで、理由は「石原さとみがかわい過ぎる(笑)」。