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国際法模擬裁判の世界大会で
原告書面部門1位の快挙を達成!

国際法研究会
大塚 賢治(左)/法学部3年
織岡 美紗子(中)/法学部3年
マンスフィールド デビッド 宥雅(右)/法学部3年

 架空の国家間の紛争をテーマに、原告・被告の代理人に分かれて、国際法を基に弁論を戦わせる「国際法模擬裁判」。その世界最大規模となる国際大会「ジェサップ国際法模擬裁判大会(以下、Jessup)」には、80カ国・550を超えるロースクールや大学から学生が参加する。今年の4月、米国ワシントンで開かれた世界大会には、早稲田大学の公認サークル、国際法研究会のメンバーが2年連続で出場。昨年暮れに行われた国内大会で、大阪大学、京都大学、上智大学などの強豪校を退け、世界への切符をつかんだのである。

 世界大会本選には各地区大会を勝ち抜いた130チームが集結した。その中で国際法研究会の代表メンバーが掲げた目標は、日本チーム初の予選突破。Jessupでは、予選で130チームから32チームに絞られるが、そこを突破するハードルは極めて高い。今回、日本代表初となる大きな一歩を踏み出すべく彼らは入念に準備を行った。

 「Jessupは、国際司法裁判所を舞台に『書面』と『口頭弁論』の二つの局面で得点を競います。『書面』は口頭弁論の主張をまとめた申述書で、大会では原告と被告の両方を用意します。議論のテーマが発表されてから書名提出締め切りまでの期間は約2カ月。テーマは架空の状況ですが、実例を数多く交えることで、机上の空論ではなく現実に即した主張に仕上げようと考えました」(マンスフィールド)。

Jessup世界大会での予選の相手はグアテマラ共和国チーム。癖のある英語を聴き取るのに悩まされた

 そのための努力がすごい。

 「今大会のテーマは大きく分けると海洋法と環境法の二つ。それぞれの法が世界各国でどのように考えられているか、各大学の図書館や海外のWebサイトを当たるなどして、世界193カ国の法律を調べ上げました」(織岡)。

 初めて触れる法律を、各国言語による文献を読み込んで理解し、英文の書面を作成していく。決して簡単ではない作業を彼らはやり遂げ、その努力が結果につながった。大会本番、原告側の書面では日本チーム初の首位を獲得し、被告側の点数を合わせて書面の部では全体で17位にランクインしたのだ。

 一方、口頭弁論では世界の壁の高さを実感する。現役の国際法学者や弁護士たちが務める裁判官役から厳しい質問が飛ぶ中、英語で的確に答えなければならない。「質問に正確に答えるだけでなく、説得力のある弁論で裁判官の心をつかむ、プレゼンテーションの巧みさが求められます。そこは海外の参加者との経験の差を感じました…」とマンスフィールドさんは、予選突破を果たせなかった悔しさをにじませる。だが、厳しい戦いを終えた直後は実に晴れやかな気持ちを抱いたという。

 「日本代表として国際舞台に立てたこと、そこにたどり着くための努力を通して仲間と濃密な時間を過ごせたことを思い出し、大きな充実感に包まれました」(大塚)。

 国際法研究会では3年生は現役を引退し、1年生の指導や大会を控えた2年生のアドバイザーとして活動する。近い将来、後輩たちがJessupで大きな成果を出す日が訪れることを願い、彼らは自分たちの貴重な経験を後輩たちへと引き継いでいく。

サークルの夏合宿で1年生は初めて模擬裁判を実践する

ワシントンには多くのサークルメンバーも駆け付け、Jessup大会出場者をバックアップした

大会最終日は民族衣装着用パーティーに出席して国際交流も行われた

(提供:早稲田ウィークリー

大塚 賢治(左)(おおつか・けんじ)/法学部3年

神奈川県出身。県立平塚江南高校卒業。副幹事長。現在、公務員試験のために日々勉強中。

織岡 美紗子(中)(おりおか・みさこ)/法学部3年

東京都出身。日本女子大学附属高等学校卒業。会計。趣味は買い物とお菓子作り。

マンスフィールド デビッド 宥雅(右)(まんすふぃーるど・でびっど・ゆうが)/法学部3年

宮城県出身。仙台第一高等学校卒業。幹事長。友人との会話が一番の楽しみ。