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六大学野球をライブ実況、「アツい興奮」を伝える魅力

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小川 貴弘/文化構想学部 3年

「自分の実況でスポーツの感動、興奮をさらに大きくしたい!」

 間もなく東京六大学野球、秋の早慶戦が近づいてきました。早稲田大学野球部は序盤の連敗で苦しいシーズンとなっていますが、六大学野球の全試合を無料でライブ配信している「BIG6.TV」で観戦している早大生も多いのではないでしょうか? この秋季リーグ戦から、公認サークル「アナウンス研究会」が「BIG6.TV」でのライブ配信の実況をトライアルで担当しています。元ニッポン放送アナウンサーで、同局プロ野球中継「ショウアップナイター」の実況を長年担当してきたフリーアナウンサー松本秀夫さんから直接指導を受け、トレーニングを積んだ5人の早大生が、9月23日(土)に行われた慶應義塾大学と法政大学の第1回戦で実況を担当しました。トップバッターとして2イニングの実況を担当した小川貴弘さんに、実況を終えた興奮冷めやらぬ直後に神宮球場で話を聞きました。

――実況を終えた感想はいかがですか?

 すごく楽しかったです。学生スポーツの実況をするのが学生時代の目標の一つでもあったので、自分の声で目の前の試合を実況中継できたことを本当にうれしく思います。

――これまでアナウンスのトレーニングを積んで準備を重ねてきたと思いますが、今日はどのぐらい自分の力を発揮できましたか?

 これまで練習してきて、本番でもできると思っていましたが、実際に試合を目の前にすると、一つ一つのプレーを的確に表現できたかちょっと不安です。実際に実況席に座ると緊張してしまって、選手の予想しない動きなどでパニックになってしまう部分もありました。やり切ったと言うよりは、今回は悔しさの残る実況でした。

――実況した2イニングは法政大学打線が爆発し、長いイニングとなりました。難しい戦況だったと思うのですが、大変でしたか?

 確かに長いイニングで大変だったのですが、でも、もっと続いてほしい、もっと実況をしたいと思いましたね。終わった今振り返ると、実況していた時間は本当にあっという間でした。疲労感もありますが、もっとやりたかった。でも、今回担当したのは2イニングだけでしたが、もし9イニングやっていたら倒れていたかもしれません(笑)。

試合前には各選手の情報を確認

モニターとグランドを見ながら実況

クレジットなどアシスタントからの指示も随時入る

――実況を始めたきっかけを教えてください。

実況終了後はスタンドでアナ研のメンバーたちと実況の練習

 大学に入学してアナウンス研究会に入ったのが、一番のきっかけです。もともと野球が好きでしたが、アナウンス研究会のメンバーと毎週末のように神宮球場に足を運び、2階席から実況の練習を重ねてきました。練習していくうちに、実況の醍醐味(だいごみ)を感じるようになりました。ゲームの状況を的確に伝えることがスポーツ実況の目的ですが、実況が入ることによって観戦の楽しさがさらに増したり、そのシーンをよりアツく興奮させられるのが、実況の最大の魅力じゃないかと思うんです。

――普段はどんな学生生活を過ごしていますか?

 早稲田に入ったのは、多くの著名アナウンサーを輩出しているアナウンス研究会に入るためだったので、学生生活の大半をサークル活動に費やしています。ただ、入学する前はニュース原稿を読む練習を積み重ねるんだろうなとイメージしていて、実況をやることになるとは思っていませんでした。なので、まさか神宮球場で実況ができるとは夢にも思ってもいませんでしたね。想像以上のことが実現しているので、本当に充実した学生生活を送れています。

――将来の目標を教えてください。

実況直後に松本アナウンサーから直接指導を受ける小川さん

 高校のときからアナウンサーを目指していたのですが、大学でスポーツ実況を始めてからは、やはり自分の声でスポーツのシーンを伝えるプロになりたいと思っています。実況は練習しないとすぐに下手になるので、これからもスポーツをいっぱい見て、描写する練習をしていくつもりです。また、スポーツは競技によってルールも環境も大きく異なります。なので、いろいろなスポーツに興味を持って、見て、勉強していきたいですね。

 今回ご指導いただいた松本秀夫アナウンサーには、実況とは何かを教えていただきました。それまで見よう見まねでやってきた実況ですが、「難しい実況用語を使うことではなくて、目の前の一つ一つのプレーをしっかり描写することが大事だ」と教えていただいたのが、今回大きな収穫でした。松本さんの実況を聞いていると、音声だけでその試合のプレーが頭の中にすーっと浮かんでくるんです。そこがすごいと思うところで、憧れの存在です。自分も、松本さんのような実況ができるように頑張ります。

(撮影=商学部5年 笹津 敏暉)

(提供:早稲田ウィークリー

小川 貴弘(おがわ・たかひろ)/文化構想学部 3年

【プロフィール】
 千葉県出身。成田高等学校卒業。スポーツ観戦が好きで、前回のリオ五輪(2016年)で一番印象に残っているのは、完璧なバトンパスが功を奏して日本チームが銀メダルを獲得した陸上男子400メートルリレー。将来はそんな場面の実況を任されるようなアナウンサーになりたい。3年後に控えた2020年の東京五輪では実況を担当できるようになっていたいと語る。