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▼スタディ・アブロード―世界から早稲田へ―

From Kyrgyzstan to Waseda
キルギスからWASEDAへ

セイテク・カチキンバエフ/政治学研究科 博士後期課程1年

 セイテク・カチキンバエフさんは、キルギスから本学大学院に留学している。「キルギスという国を知っている日本人は本当に少ないですが、キルギス人にとって日本は憧れなんです」と話す。

 20歳のときに留学した中国の山東大学で、多くの日本人と過ごした経験がある。その体験が元となり、日本への本格的な興味につながった。また極東や朝鮮の事情に詳しかった、祖父の影響もあった。その後キルギスに戻り、日本センターの日本語・ビジネスコースに通った。「4年間みっちりと日本語を勉強する日々で、日本留学への思いをつのらせた」。そんな中キルギスで偶然、日本人の僧侶と出会い仲良くなった。この僧侶の価値観に共感し、日本への留学を決意した。

 本学入学前は立正大学に留学。僧侶の薦めもあって、品川区の摩耶寺に2年間住込みしながら勉学に励んだ。「朝のおつとめは、掃除、洗濯、読経などすべてしました。学問や個人の活動にもとても寛容で、規則正しい生活を行いつつ、すばらしい環境のなか日本語と日本文化を学ぶことができました」と当時を振り返る。「日本人の礼儀正しさや品格は、かつてのキルギス人が失ってしまったものなんです」とも話す。

 2007年4月から本学の修士課程に進学し、伊東孝之先生の指導の下で、「キルギスとモンゴルの民主化移行の比較」について研究中だ。「キルギスは民主化してまだ20年足らずです。留学を通じて国家経営の方法を勉強し、政治家としての心構えなどもみっちり身に付けておきたいと考えています!」。研究の傍ら、趣味の剣道にも打ち込んでいる。

 研究を深めるに連れて「キルギス語文化をもっと振興させたい」という明確な目標もできた。「キルギスでは近年、若い人の間で民族語のキルギス語が使われなくなりつつあり、ロシア語化が進んでいます。書店ではロシア語の本ばかりがならび、キルギス語の本は本当にわずかしかないんです」。現在は博士論文執筆に向けて準備中だ。「博士号を取得して帰国したあかつきには、もちろん政治学者かつ政治家を目指します!」と、誇らしげに夢を話してくれた。

(提供:早稲田ウィークリー