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▼スタディ・アブロード―早稲田から世界へ―

金子 家暢(かねこ・いえのぶ)/人間科学部4年

From WASEDA to UAE
早稲田からUAEへ

金子 家暢/人間科学部4年

UAEの魅力への目覚め

 金子さんの初めての中東湾岸諸国(GCC)訪問は、高校年生の時。お家芸で行っている流鏑馬の海外公演で、バーレーンとオマーンを訪れたのがきっかけだった。その頃からGCCへの思いを募らせていた金子さんは、「大学入学直後から留学に向けてコツコツ準備を始めていました。だから交換留学が決まり、やっと留学に漕ぎ着けたときは感激でした!」と留学への道のりを話す。

厳しい男女戒律!?

 留学先に選んだUAE大学は、オマーン国境に程近いアル・アイン(Al Ain)にある。ここは日本人はもちろんのこと、外国人もほとんど見かけない場所だという。「現地では机上の勉強よりも、人々の生活に根ざしたフィールドワークに重きを置いてたので、この環境はとても好都合でした」。いつも現地の人々と共に過ごし、生活文化の理解に努めた。「服装、食べ物、考え方など、ほとんど現地アラブ人と同化していましたね(笑)」。

 しかし厳格な男女戒律もあるキャンパスライフとは、どのようなものなのだろう? 「現地の大学は、基本的には『男子大学』です。国内で女性が大学進学する際は、全て特定の『女子大学』に行きます。女子大学に入学すると、基本的にはめったにキャンパス外へ出られないので、キャンパス内には学生寮のほか、飲食街や映画館、娯楽施設などが揃っています。キャンパスの内でも外でも、男女の交流はほとんどありません」。UAEへの留学は、「いかに価値観・文化の全く違う人々の中に溶け込むかが課題でした」と金子さんは話す。

UAEと日本の架け橋に

 金子さんは現地で生活するにあたり、長年中東で生活してきた遠藤晴男氏(元JICA専門家)からアラブ世界で生活すための格言「ハナチュチュー(華の中東駐在員)心得五ケ条」を贈られた。「その中には『ちゃんと休息をとる』『日本人の価値観を押し付けない』などの金言などがありました。なかでも強く意識して生活していたことは、『郷に入っては郷に従え』という教えでした」。確かに社会制度、時間感覚、価値観など、アラブと日本では異なる点はたくさんある。「そんなときは、自分の背負う『にっぽん文化』から一歩引いて物事を多角的に捉えてみると、多様な考え方の所存が分かるようになりました」と力を込めて語った。

 金子さんは帰国直後、日本とアラブの学生交流組織「日本GCC学生協会」を友人らと共同で設立した。今年2月にはUAE(ザーイド大学ドバイ校)で学生会議を開催するなど、積極的に活動を展開中だ。「自分の特技の流鏑馬や、お互いの文化交流を通じた関係促進を図りたい」と意欲に燃えている。人懐こい笑顔と性格を持つ、アラブと日本の若き「結び目」金子さんに期待したい!

(提供:早稲田ウィークリー