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▼スタディ・アブロード―早稲田から世界へ―

鈴木 志帆

From Waseda to Brazil
早稲田からブラジルへ

鈴木 志帆/社会科学研究科 修士課程3年

思い出の地へ

 17歳のときにロータリー青少年交換学生として、ブラジルへ1年間留学した鈴木さん。「自分の全く知らない世界が見たい!」という純粋な思いで飛び込んだ。それから7年後の2008年、その時の出会いや経験が忘れられず、交換留学生としてサンパウロ大学へ留学した。「留学や研究の興味など、根底にあるのは子供の頃の経験なのかも知れません」と話す鈴木さん。研究テーマの「ブラジルの雇用問題」を重点的に調査した。

体感した「日系移民100周年」

 現在、約150万人以上の日系人が滞在すると言われるブラジル。鈴木さんは現地滞在中、通訳として「日本人移民100周年記念」に関連した数々の式典に参加し、多忙な日々を過ごした。「思い出深いのは、訪伯した早稲田大学の野球部に、通訳として同行したことです。ブラジルチーム、慶應義塾大学との三者総当り戦を各地で転戦しました。全国から応援に来たブラジル人で埋め尽くされた野球場は熱狂の渦!

感激しました」。さらにグリークラブの公演が行われたサンパウロ、リベイロン・プレットにも同行し、現地での調整にも奔走した。「同じ早稲田の学生の野球や歌声が、言葉の違うブラジル人の心を動かしている。その時見た光景が、今の私の原動力になっています。彼らとブラジルで出会えて、本当によかったです」。

ブラジルの生活を振り返って

 「ブラジルはいわゆる『ラテン』のノリで、みな明るく活発で、世代を問わずクラブで踊り明かした事もあります。食生活の中心となるお肉とコーラが元気の源かもしれませんね(笑)。またブラジル人は人生をいかに楽しく過ごすか、笑って過ごすかを大事にします。だから『誰と』一緒に居たいか、過ごしたいかが、ブラジル人の人生ではとても重要なんです」。

 「留学は悩むなら行くべし!」と鈴木さんは後輩にアドバイスする。「日本人というだけで親切にしてくれたりします。日系移民が100年かけて築き上げた信頼に本当に感謝しています。でも現地では慎重に、ムリは禁物です」。留学を振り返って「今までは海外に目を向けていましたが、これからは地元静岡や日本に住むブラジル人の雇用や福祉向上に、尽くしたいと考えています」。留学は海外だけでなく、日本の内側にも目を向ける原動力になるのだ。

(提供:早稲田ウィークリー