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野球部、東日本大震災被災地でボランティア
高校生らと野球教室で交流深める

 東日本大震災被災地で野球教室を通じて復興を支援しようと、1月28・29日の2日間にわたって岩手県宮古市・陸前高田市の高校球児らに練習を指導した早稲田大学野球部。平山郁夫記念ボランティアセンターによる震災ボランティアの一環として参加した岡村猛監督、佐々木孝樹主将ら14名は、大学と同じメニューの厳しい練習に応える球児らのひたむきな姿を通じ、「自分たちにはまだまだ甘さがある」「困難な状況でも純粋に野球がうまくなりたいという高校生の姿に胸を打たれた」などと、逆に勇気をもらうとともに、野球で活躍し夢を与えることで貢献することを誓いました。

 野球教室は県立宮古高校野球部の佐藤泰監督(2003年人間科学部卒)、県立高田高校の佐々木明志監督(1986年教育学部卒)が、ともに早稲田大学校友であったことから実現しました。宮古高校では、雪が積もる中で7校86名の球児らを相手に指導し、バッテリー・内外野の3つに別れて朝から約4時間にわたって練習しました。球児らは大きな声を上げてボールを追い、甲子園出場を誓っていました。

 その後は高田高校に移動して同校野球部員と同校の施設に宿泊。早稲田実業出身の佐々木主将が、先輩・斎藤佑樹投手(北海道日本ハムファイターズ)とともに夏の甲子園で優勝した時の経験を語ると、球児らは感激した様子で聞いていました。29日は高田高校の室内練習場で7校105名の球児に指導しました。

 津波で壊滅的被害を受けた被災地域も見学した佐々木主将は「考えられないような光景だった。復興もままならない中で負けずに頑張っている高校生を見て、この子たちにリーグ戦で早稲田が優勝する姿を見せたいという思いを強くした」と語りました。

雪の残るグランドで行われた宮古高校での練習

交流した球児らと宮古高校校舎前で記念撮影

高田高校でも球児らは大きな声をだして大学式の練習にくらいついていた

キャッチングの基本を伝える野球部員。ポジション別にわかれて練習した。

安部寮で報告会、リーグ戦優勝と継続支援を誓う

 被災地復興支援に参加した野球部員らは2月16日、合宿所「安部寮」で約100名の部員前に、自らが感じたこと、学んだことなどを報告しました。13名の部員が3班に分かれて「自分たちが被災者だったらここまで前向きになれるだろうか」「自分たちの普通という価値観を見直せられた」「これからも力になれることがあれば何でも続けたい」などと報告。深田賢一主務が「早稲田の社会的責任を感じた。早稲田の野球部の誇りを持って日々生活をしてもらいたいと感じた。本気で高校生と向き合ってくれた。代表として役目をはたしてくれたと思う」とまとめました。

 岡村監督は「夢と勇気と感動を与えていくことが野球の使命を、東北支援という活動で行えて、有意義な経験となった。限られたメンバーだったが、報告会のなかで現地の状況、高校生の気持ちをメンバーが伝えてくれた。野球部として共有できたことが非常によかった。活動は一過性でなく、支援に終わりはない。現地の人のことを忘れずに、多くの人にお世話になっていることを感謝することが大事。野球をやらせていただいているという気持ちが大切にしてほしい」と講評しました。

 また、夢のようだった。とてもいい経験になった」、「技術の面だけでなく、野球に取り組む姿勢など人間的な面においても多くのことを感じ、学び、憧れを抱きました」、「これからは『被災者』ではなく、『復興者』として自分自身・地域の未来を見つめ、強く歩んでいく所存です。何も考えず頭の中を空っぽにさせてくれる野球、夢中にさせてくれる野球、そこで出会う方々の温かさに心から感謝いたします」など野球部に寄せられた感謝状が紹介されると、部員たちは凛々しい表情で耳を傾けていました。

野球交流を通じて学んだことを報告する部員ら

被災地の球児らから贈られた感謝状が、安部寮に飾られている