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【Vision 150】早稲田大学の教育力・研究力
第2回 ICT・ロボット工学

早稲田大学の教育力・研究力

 早稲田大学は総合大学としての特長を生かし、人文科学、社会科学、自然科学など諸学の真の融合を図り、世界に貢献する高度な研究成果の実現に向けた努力を惜しみません。「スーパーグローバル大学創成支援」トップ型※1に採用された「Waseda Ocean 構想」では、日本文化学、数物系科学、ナノ・エネルギー材料、ICT・ロボット工学、健康スポーツ科学、実証政治経済学など、すでに国際的に定評のある6つのモデル拠点へ先行的に集中投資を行うことなどにより、さらなる評価の向上を目指します。

 国内外の大学間競争がますます激しくなっていく中で、早稲田大学が目指すのは、世界の教育、世界の研究をリードする“Waseda”を作り上げることです。Best Education, Best Research, さらにBest Community を旨として、世界スタンダードにおいてあらゆる分野で“the Best”の実現に向けて、全学一丸で前進して行かなければなりません。「進取の精神」を持って、今こそ、早稲田の歴史が育んできた挑戦の志を大きく開花させ、具体的な形に結実させる時であろうと思います。

早稲田大学総長
鎌田薫

ICT・ロボット工学 (第2回)
学科や研究室の壁を越えた連携の強さを示す
WABOT-1 に始まる機械系と情報系の連携

理工学術院小林哲則教授とコミュニケーションロボットSCHEMA

 早稲田大学の機械系分野と情報系分野の連携は、1973年に故加藤一郎教授(当時の機械工学科)と白井克彦元総長(当時の電気工学科)らが協働で開発した世界初のヒューマノイドロボットWABOT‐1 が始まりと言えます。機械系のメカニズムと制御システム、情報系の会話システムと視覚システムが組み合わさり、ヒューマノイドロボットが誕生しました。1984年には鍵盤楽器演奏ロボットWABOT‐2 を、1997年には人間協調ロボットHadaly‐2 を世に送り出しました。いずれも機械系の研究室と情報系の研究室が一つの実験室に集まり開発に成功したロボットであり、分野を越えた、そして学科や研究室の壁を越えた連携の強さを示しました。その後、機械系・情報系ともCOEとGCOE(機械系:グローバル・ロボット・アカデミア、情報系:アンビエントSoC)に採択され、それぞれが国際的な拠点を形成してきました。そして2013年、それらの融合をベースにした5年一貫制の「実体情報学博士プログラム」が「博士課程教育リーディングプログラム」に採択され、これまでの研究での連携を教育に拡大し、次世代の機械・情報系融合であるICT・ロボット拠点形成のための基盤作りを進めています。

それぞれの学問分野が持つ強みを理解し、活かす

理工学術院菅野重樹教授と生活支援ロボットTWENDY-ONE

 最先端のシステムであるロボット、自動車、医療機器には、材料、メカニズム、センサ、ヒューマンインタフェース、ネットワーク、コンピュータなど、機械工学、情報・通信工学のあらゆる技術が投入されています。これらの幅広い最新の技術を全て理解することは容易ではありませんが、最も重要なことは、これら学問分野それぞれが持つ強みを理解し活かすことです。機械工学は、人と空間を共有でき、相互作用による実在の効果を示すことができます。情報・通信工学は、正確かつ超高速な計算とネットワークを介した大量の部品・データの迅速なハンドリングによるアイデア・知識の資源共有の効果をもたらします。専門分野に留まることなく広範な領域において最先端の技術および問題への対処方法を理解するとともに、新たな課題設定とその解決パラダイムとして昇華させる能力を養うために、本拠点では次の3つの取り組みを実行しています。①分野横断的な先端技術を修得し、問題解決パラダイムやイノベーション創出に近づける教育科目の設置②異分野交流による刺激を受けるための共用研究教育スペース(工房)の設置③異文化を理解し視野を拡大するための長期海外研修・インターンシップなど国際的な交流プログラムの展開。

 こうした分野の枠を越えて融合する〝仲間〞の輪を、早稲田から世界へ拡大することで、国内外の産業界で活躍するリーダーを育て、送り出していきます。

※1:平成26年度スーパーグローバル大学等事業スーパーグローバル大学創成支援トップ型(タイプA)に「Waseda Ocean 構想~開放性、流動性、多様性を持つ教育研究ネットワークの構築~」が採択されました。