文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

よみうり健口フォーラム 健康は健"口"から~お口の細菌が引き起こす歯と体の病気~

広告 企画・制作/読売新聞社ビジネス局

2025/4/14

口の中の細菌が全身の健康に影響し、特に歯周病菌や虫歯菌は糖尿病や慢性腎臓病を引き起こす可能性があることが近年明らかになっています。2月9日にオービックホール(大阪市中央区)で開かれた「よみうり健口(こう)フォーラム」では、歯科と腎臓内科の専門家に、口を健康に保つ大切さやケアの方法について解説いただき、200人を超す参加者が耳を傾けました。

| 基調講演① お口の細菌が引き起こす虫歯と歯周病

■ご存じですか?お口の菌

大阪大学大学院歯学研究科長 教授
仲野 和彦先生

歯が生えていない赤ちゃんには虫歯菌はいません。成長して歯の本数が増えていくに従って、養育者の唾液を通じて口内に入り、歯の表面に定着します。お子さんやお孫さんのためにも、ご自分の口内をきれいにしていただくことが大切です。一方、酸素が苦手な歯周病菌は歯の表面には定着できず、歯と歯茎の隙間(ポケット)が深くなる思春期以降、ポケットの奥に定着し始めます。歯茎の汚れを放っておくと歯肉炎から歯周炎に至り、健康な歯茎に戻すことが困難になります。いずれの菌も、量を減らすためには日頃の歯磨きが非常に大事になります。ブラッシングと洗口液で口内を清掃し、硬くて取れない歯石は歯医者で取ってもらってください。

■医科歯科連携で分かってきたこと

近年、医科と連携して研究を進める中で、深い虫歯や歯周病の病変部から血管に入ったこれらの菌が、全身を巡ることで体の病気を引き起こす可能性があることが分かってきました。抜歯や歯茎の腫れに伴う出血は、菌にとっては体内への入り口となります。虫歯菌は循環器系や脳血管系疾患、腎臓疾患などに、歯周病菌は糖尿病、狭心症、心筋梗塞、早期低体重児出産などを引き起こすと考えられ、免疫機能が落ちている方や病気をお持ちの方は注意が必要です。

口の菌を減らすことは、虫歯や歯周病の予防だけではなく、全身の健康につながる可能性があります。健康寿命延伸のためにも、口内をきれいに保ち、菌を減らすよう心掛けてください。

| 基調講演② お口の細菌と糖尿病・慢性腎臓病との関連性

■指定難病 IgA腎症

聖隷浜松病院 腎センター長
三﨑 太郎先生

腎臓は、内部にある「糸球体」で血液の老廃物を濾過し、尿として体外に排出しています。その糸球体に免疫成分のIgAというたんぱくが沈着してしまうのがIgA腎症です。

発症原因が不明で自覚症状もなく、悪化すると慢性腎臓病を経て、腎不全に至る指定難病です。腎機能の指標「eGFR値」が60を切っている、あるいは血尿・たんぱく尿を指摘されたら必ず腎臓内科を受診してください。

■悪玉虫歯菌の存在

ⅠgA腎症は、口の奥にある喉の扁桃を取ると改善がみられることがあります。そのため、口腔細菌の関連を疑い、研究を進めてきました。虫歯菌の中でも悪玉たんぱくが付いた「悪玉虫歯菌」は、感染性心内膜炎、脳出血などとの関連が報告されています。そこで唾液中の菌を分析したところ、健常者に比べIgA腎症患者さんには悪玉虫歯菌が多く、さらにたんぱく尿も多いことが分かってきました。

予備的研究で慢性腎臓病患者に洗口液を使ったうがいを1年間続けてもらったところ、明らかに菌が減少し、遅れてたんぱく尿も減る可能性がみられました。この結果は、腎臓病改善の可能性が示唆されたといえます。腎臓病の主原因となる糖尿病についても、仲野先生の研究では洗口液うがいで歯周病菌が減り、糖尿病患者約5人に1人の割合で改善がみられています。

まだ研究段階とはいえ、口腔ケアで様々な内科疾患を予防できる可能性が見え始めています。今後も「医科歯科連携」を進め、研究を発展させてまいります。

| パネルディスカッション 健康は健”口”から お口ケアの重要性について

■パネルディスカッション登壇者

仲野和彦先生
三﨑太郎先生
利根川昌紀(ヨミドクター編集長)
八木早希さん(フリーアナウンサー)
ヨミドクター編集長 利根川昌紀
フリーアナウンサー 八木早希さん

■清潔なお口をめざす 有効なセルフケア

八木
事前のアンケートでは、最も聞きたいテーマは「自宅で行える有効な虫歯や歯周病のセルフケアについて」、 次いで「虫歯や歯周病のリスクについて」でした。

利根川
毎日のことですから関心は高いでしょうね。洗口液は口臭管理で使われている方も多いと思います。

仲野
洗口液で一時的に爽快感を得ても、虫歯や歯周病を放置していると菌が増え、口臭の原因になります。虫歯や歯周病はきちんと治療しておくことと、日々のブラッシングが大事です。

八木
虫歯菌と歯周病菌とで、ケアの仕方は変わりますか?

仲野
虫歯に対しては噛み合わせの溝、歯と歯の間、歯と歯茎の境目などをブラッシングし、歯周病菌に対しては歯ブラシを45度に傾けて、ポケットの中をかき出すようにしてください。

八木
虫歯や歯周病は全身の疾患につながるリスクがあるというお話がありました。

三﨑
IgA腎症の患者さんをよく診ますが、虫歯のある方が多い印象です。肺炎で入院されるご高齢の方に口内が汚れている方が多いこともあり、当院ではまず歯科の受診を勧めています。

利根川
糖尿病の人は歯周病になりやすく、また歯周病があると血糖値を下げるインスリンの働きが悪くなると言われています。一方が悪いと両方悪くなることがあるので、医科歯科連携は重要だと思います。

■関連性が疑われるさまざまな病気

八木
続いて、「eGFR値がどの程度まで低下すると受診すべきですか?」というご質問です。

三﨑
若い方の腎機能を100%とした時、今は何%かを見るマーカーなので、60を切ると要注意です。腎機能の低下を早く見つけるためにも、健診は年1回必ず受けてください。

八木
生活の中で気をつけるべき点は?

三﨑
1日6グラムまでを目安に減塩を心掛けた食事をし、歩くことでいいので運動をしてください。

八木
IgA腎症について改めてご説明ください。

三﨑
IgA腎症は、原因がよく分かっていないため指定難病になっています。私たちの研究で、約4人に1人は虫歯菌が絡んでいる疑いが出てきています。菌はあっても口腔ケアで発症を防いだり、病勢をコントロールしたりできる可能性が出てきたと考えています。

仲野
医学の進歩は目覚ましいですが、糖尿病にしても原因が全て明らかなわけではありません。口腔細菌の関係もあるのではないかという新しい視点で、私たちは研究を続けています。

利根川
歯周病菌は動脈硬化とも関係がありますか?

仲野
歯周病菌が出す分泌物や死骸が血管を詰まらせ、動脈硬化や心筋梗塞などに関わってくると考えられます。口腔細菌が入っても若い方や健康な方は免疫で排除されますが、免疫が落ちてくると菌の方が勝り、増殖してしまいます。歯科に通って菌を一度ゼロに近づけ、あとは日々のケアで菌量を低く保つことが年をとるほど大事になってきます。

洗口体験コーナー

コンクールFを試す参加者と歯科衛生士
洗口液「コンクールF」

会場内では洗口液を使った洗口体験ができ、来場者の多くが参加しました。用意された洗口液は、一般的に販売されているストレートタイプと異なり、水で薄めて使うタイプ。使い方を説明する歯科衛生士に対し、参加者は殺菌作用や効果の高い濃度、使用するタイミングなどを熱心に尋ねていました。味や刺激がほとんどないことに驚く人が多く、初めて洗口液を使ったという女性は「ヒリヒリしそうで敬遠していましたが、これなら続けられそうです。日頃のケアに取り入れてみたいと思います」と話していました。


ウエルテック株式会社
〒531-0072 大阪市北区豊崎3-19-3
【データの収集と利用について】
当ページではアクセスデータを収集し、個人に最適化された広告配信等に使用する場合があります。
YOMIURI X-SOLUTIONS データポリシー/オプトアウト
トップへ ページの先頭へ