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「今こそイベルメクチンを使え」東京都医師会の尾崎治夫会長が語ったその効能

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使用国なのに現実には使えない

筆者のインタビューに応じる尾崎会長(右)
筆者のインタビューに応じる尾崎会長(右)

――適応外を認めたので、世界では日本は「イベルメクチン使用国」に区分けされていますが、現実には使えない体制になっているということですね。

 「その通りです。要するに政府はイベルメクチンを供給できる体制も構築せずにいるわけで、推進体制にはなっていない。日本版EUAを早く整備して、現場の医師が使用できる体制になれば、田村厚労大臣が国会で答弁したように、現実的に自宅待機、療養の患者さんにも投与できるわけですが、いまの体制では事実上何もできません。よく『国民の安全のため』と言いますが、このような有事の際にも慎重姿勢を崩さないのでは、国民の安全を犠牲にしているとしか理解のしようがありません」

自ら手を出さない学術現場や研究者

――日本の問題点はほかにもないでしょうか。

 「イベルメクチンは大村智博士が発見してノーベル賞までいただいた薬剤です。コロナに本当に効いているかどうか日本が世界に先駆けて取り組む実行力があるべきです。WHOやアメリカの国立衛生研究所(NIH)がコロナへの効果が未確定だとの見解を取り続けていますが、パンデミックの中でこれだけ世界中でイベルメクチンが使われているのですから、科学的なエビデンス(証拠)を得られる臨床試験を国が主導して行い、客観的で納得できるような結論を示せば、日本の研究水準のアップにもつながります」

 「南米、アジアなどでイベルメクチンがコロナに効いているという結果をアメリカの臨床医師たちのグループ(FLCCC)が発表し、イギリスのイベルメクチン推奨団体(BIRD)などの医師グループは、多くの論文を総合的に分析したメタ解析から『効果あり』を確信し、世界中の医療現場にイベルメクチンを推奨しています。日本オリンピック委員会にも、東京オリンピックの開催にあたってイベルメクチンの有効使用をすべきだと伝えてきましたが、政府は何も対応しませんでした」

 「学術現場の研究者や大学の先生にも問題があります。自らは何もやらないで、WHOのような国際機関や欧米の大きな保健機関が出した『イベルメクチンはコロナに効くかどうかは未確定』という見解を自分たちの見解にしている人が多い。主体的にやらないで、人の意見だけで動いています。どうしてイベルメクチンが効くか効かないか、自分たちで確かめてやろうという気にならないのか。やりもしないで批判ばかりしている評論家や研究者・学者がいるのは嘆かわしいことです。日本のアカデミアはもっと積極的に貢献してほしいと思います」

都医師会は「使用に取り組みたい」

――日本でもようやく、製薬企業大手の興和(コーワ)が主体になった臨床試験が予定されています。どのように対応しますか。

2021年1月、ワクチン接種体制の整備に向けた意見交換会後、報道陣の取材に応じる東京都の小池百合子知事と尾崎会長(左)
2021年1月、ワクチン接種体制の整備に向けた意見交換会後、報道陣の取材に応じる東京都の小池百合子知事と尾崎会長(左)

 「東京都も医師会もこの臨床試験を積極的に支援・協力する方針です。協力する医療機関などを積極的に探して提供することにしました。外国が開発したワクチンや治療薬に頼っている国ではどうしようもない。自分たちでイベルメクチンのデータをきちんと出し、日本発として重症化や死亡の減少につながる貢献を目指すことがわれわれのやるべきことです」

――コロナ・パンデミックの体験から日本の医療制度が学ぶべきことは。

 「日本の国民皆保険制度のもとで、今回のようなパンデミック有事のときの対応は厳しいことがはっきりしました。民間医療施設は稼働率を精いっぱい高めて効率を上げることで経営しています。そういう中では、今回のように『急激に感染者が増えたから対応せよ』と言われても極めて難しいのです」

 「対応策の一例をあげれば、公的医療機関・病院などで1000床くらいの空きベッドを持つ病院を建て、ふだんは研究施設や医師、看護師、検査技師らの研修や訓練機関として運用し、パンデミックが発生した際には医療機関として活用する、という方法があります。スキルを磨いて人材を養成し、パンデミック発生時には育成した人材も投入できる体制にするのです。運用方法を具体化するには課題もあると思いますが、今後、検討・研究すべきだと思います」

インタビューを終えて

使用に慎重なWHOへの反発も

 デルタ株(インド変異株)が、日本の感染者のほぼすべてに置き換わろうとしている状況下で、新型コロナの新規感染者数が日々、過去最高を更新している。

 都内の自宅療養者は2万人を超え、全国では7万人を超えている。医師でもある中島克仁衆議院議員は「抗体カクテル療法は有効だが、確保量と体制整備に課題がある。コロナ患者の重症化を防ぐため、早期治療の選択肢を広げることが必要だ」と強調する。その選択肢のひとつがイベルメクチンの投与――というのが尾崎会長を強く動かしていると感じた。

テドロスWHO事務局長
テドロスWHO事務局長

 コロナ治療・予防へのイベルメクチンの評価はまだ固まっていない。WHOやNIHなど、世界のメジャーな保健機関は、「世界中の科学者を納得させるだけのエビデンスを示した臨床試験結果は出ていない」という見解を維持している。しかし、「これらの主張は根拠が薄い」と反論する医師グループが米英に多数出てきているのも事実だ。

 重症化して死に至る人も出る中で、世界中の医療現場では日夜、医師たちが懸命に治療に取り組んでいる。感染急拡大期のインドの医療現場は、まさに戦場だった。治療薬も治療機器類も十分でない医療現場では、新型コロナに効いているとの多数の論文を頼りにイベルメクチンが投与され、大きな効果を上げる例が多数出た。

 インド弁護士会は、WHOがイベルメクチンを治療使用に推奨しないとしているのは「患者を見殺しにする殺人罪に等しい」と激しく批判した文書を作り、テドロス事務局長や主任サイエンティストに送り、その文書を世界に向けて公表している。

 イベルメクチンの効果ありとする医師団体がアメリカのFLCCCとイギリスのBIRDである。FLCCCは、世界の613人の科学者(医師・研究者)が2万6398人を対象に行った63件の臨床試験のメタ分析(8月15日現在)の結果をまとめ、以下のように判定している。

 ▽14件の予防試験において86%の予防効果
 ▽27件の初期症状治療試験において73%の改善効果
 ▽22件の重症治療試験において40%の改善効果
 ▽25件の臨床試験において61%の死亡率低下

 メタ解析した約半数の31件が、世界の臨床試験標準とされ、エビデンスを重視するランダム化比較試験(RCT)であり、ここで60%の改善効果が出ている。尾崎会長は、これを信じて治療にイベルメクチンを使おうとする臨床医がいてもおかしくない、との見解を示している。

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2297279 0 NEWS特集 2021/08/19 10:55:00 2021/08/22 14:59:55 2021/08/22 14:59:55 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210819-OYT8I50005-T.jpg?type=thumbnail

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