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2013年2月 三村明夫・新日鉄住金相談役「貿易赤字 国の総力挙げて解決を」

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 新日鉄住金の三村明夫取締役相談役(総合資源エネルギー調査会会長)は2月27日、東京・内幸町の帝国ホテルで開かれた読売国際経済懇話会(YIES)で講演した。原子力発電所の停止が長期化し、代替となる火力発電の燃料輸入急増で貿易赤字が膨らんでいることについて、「国の総力を挙げて解決すべきだ」と訴えた。

 三村氏は、「原発再稼働を急ぎ、安価なLNG(液化天然ガス)を調達するなどして、貿易収支を改善させるべきだ」と述べた。その上で、輸出企業が受ける円安メリットを、ボーナス増などの形で広く国民に分配すべきだとの考えを示した。

講演要旨

成長戦略の必要性強調/TPPは柱 前向きな表明を

■チャレンジ始まる

 日本は20年にわたってデフレ下で苦しみ、国民が元気を失った。社会保障と財政の一体改革、環太平洋経済連携協定(TPP)、貿易赤字の解消、原子力発電のあり方とエネルギー政策など、解決を迫られている問題は数えればきりがない。

 安倍政権は今後、日本の成長力を示す潜在成長率の引き上げや、成長と財政健全化の両立という課題に直面する。(安倍政権が掲げた)「3本の矢」のうち、金融緩和策と財政出動はカンフル剤として景気を浮揚させるが、潜在成長率の引き上げには不十分だ。成長戦略の策定と実行という本当のチャレンジが始まる。少子化対策や海底資源開発など、中長期的に日本を成長させる事業に積極的に資金投入すべきだ。

■最後のチャンス

 アベノミクスはデフレ心理の解消に役立ち、株価が上昇した。日本経済に悪いダメージを与える円高を是正する円安も進行した。ただ、貿易赤字下での円安は電気料金値上げなどの課題もあり、総力を挙げて貿易赤字を解決すべきだ。原発再稼働を急ぎ、安価な液化天然ガス(LNG)を調達するとともに、価格競争力を増した企業が輸出を増やすことで貿易収支を改善し、全体的に円安メリットを享受できる状況を早期に作り上げるべきだ。

 TPPは成長戦略の柱でもあり、参院選前にぜひ前向きな意向表明をしてほしい。TPPと農業は対立ではなく両立すべきだが、TPPか農業かという二者択一的な議論で既得権益者が自分を守ろうとしているのは残念だ。

 日本が置かれている状況の困難さを考えれば、まだ緒に就いたばかりだ。今回の政権交代を最後のチャンスととらえ、政府、民間企業、国民全体で危機感を共有して努力すれば、最終的に元気のある一流国として再生すると確信している。2020年の東京オリンピック誘致も再生の象徴として大きな事業になる。

(2013年2月28日朝刊)

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1723788 0 読売国際経済懇話会(YIES) 2020/10/03 03:00:00 2021/02/10 19:21:53 2021/02/10 19:21:53 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/12/20201223-OYT8I50170-T.jpg?type=thumbnail

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