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    再開発 ビル次々と

    テラス 人集う場へ

    • テラッセ納屋橋のテラスに上る階段で、完成を喜ぶ山岸博之さん(右)と羽澄公義さん
      テラッセ納屋橋のテラスに上る階段で、完成を喜ぶ山岸博之さん(右)と羽澄公義さん

     納屋橋地区では、次々とビルが建設され、街は大きく変貌を遂げようとしている。再開発が進む背景には、2027年の東京(品川)―名古屋間でのリニア中央新幹線開業も見据え、名古屋駅から約1キロという利便性が改めて評価されていることが挙げられる。

     「立派な施設が出来て感無量です」。納屋橋東地区の再開発事業「テラッセ納屋橋」の完工式を6月30日に終え、再開発組合理事長の山岸博之さん(68)(東陽倉庫取締役常務執行役員)と、準備組合理事長を務めた羽澄公義さん(75)(同社参与)は喜びをかみしめた。

    • 納屋橋の東側に完成した「テラッセ納屋橋」
      納屋橋の東側に完成した「テラッセ納屋橋」

     テラッセ納屋橋は、347戸の29階建てマンション、スーパーなどの商業棟、オフィス棟から成る。計画はバブル崩壊やリーマン・ショックのあおりを受けて2度中断。準備組合設立から完成までに26年を費やしただけに、喜びもひとしおだ。

     施設には、にぎわい創出の仕掛けも施されている。それが堀川に臨んだテラスだ。マンション住人や訪れる人に、水辺に親しんでもらおうと造られ、盆踊りなど地域のイベントの開催を予定する。「テラッセ」はフランス語でテラスを意味し、再開発事業の象徴にもなっている。

     納屋橋の街おこし活動にも携わる羽澄さんは「テラスをどう活用するか、みんなで知恵を出してほしい」と話す。羽澄さんからバトンを受け、建設を指揮した山岸さんも「地域住民に愛され、人が集う街になれば」と期待を寄せる。

     テラッセ納屋橋から東へ約400メートル。伏見通沿いに、来春開業予定の御園座の新劇場が入る40階建てビルが建てられている。上層部分は304戸のマンションで、テラッセ納屋橋と合わせ、1000人以上の人口増が見込まれている。

     周辺では、今夏から19年までの開業を目指して計6軒のホテルも建設中だ。本店を建て替え、ホテルも入るビルを建設する予定の老舗「東鮓あずまずし本店」の社長、横井太郎さん(71)は「人口増に加え、大勢の宿泊客がやって来れば飲食店も活気づく」と地域の将来を見据える。

     名古屋市はリニア開業に向けて観光客を呼び込もうと、堀川で定期船、地上ではバス高速輸送システム(BRT)を検討中だ。名古屋の街づくりに詳しい名古屋学院大の江口忍教授(52)は「広小路通を走るBRT、堀川の定期船が実現すれば、納屋橋周辺はにぎわいがさらに増すだろう。名古屋が観光地として栄えるためにも、人の往来が交わる納屋橋地区の発展が重要だ」と注目している。

    2017年07月11日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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