読売新聞オンライン

メニュー

ニュース

動画

写真

スポーツ

コラム・連載・解説

発言小町

漫画

教育・受験・就活

調査研究

紙面ビューアー

その他

サービス

読売新聞のメディア

購読のお申し込み

読売新聞オンラインについて

公式SNSアカウント

衆院選真っただ中、公約を見ていて“国ガチャ”が心配になった

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

編集委員 猪熊律子

 「親ガチャ」という言葉をご存じだろうか。ガチャは、インターネットを用いたゲームで抽選によりアイテムを購入・取得する仕組みで、元はカプセル入りのおもちゃが出てくる販売機(ガチャガチャ)という。何が出てくるかはわからず、運次第。そこから派生して、子供は親を選べず、どんな親のもとに生まれてくるかは運次第、それによって人生が決まってしまう、といった意味で使われる。ネット上で使われていた若者の言葉が、最近は一般紙でも見かけるようになった。

目玉政策に目立つ給付金、借金返済負わされる子供たち

 31日に投開票が迫った衆院選。各政党の公約を見ていて、「親ガチャ」から、思わずこんな言葉を連想してしまった。

 「国ガチャ」

 頼んだわけでもないのに、先の世代の大人たちが給付の大盤振る舞いをして、その借金返済を負わされた子供たち。

 “そんなのヤダ”“だけど、ボクたち、わたしたちは生まれてくる国を選べない”“国ガチャ失敗”“国ガチャに外れたね”……。

 こんなふうに、未来の子供たちから思われなければよいのだが、と。

 コロナ禍の影響もあり、給付金を目玉政策の一つとして掲げる公約が目立つ。

衆院選に向けた各政党の政策集
衆院選に向けた各政党の政策集

 「非正規雇用者や子育て世帯などに経済的支援」「高校3年生までの全ての子供に一律10万円相当」「低所得者に年12万円」「一律10万円、低所得者には10万円上乗せ」……。

政党間の子育て支援競争は大歓迎…財源担保があればだが

 もちろん、給付金を配ること自体は、悪くない。読売新聞社が14日午後から15日にかけて実施した緊急全国世論調査でも、新型コロナの影響が大きい非正規労働者や子育て世帯に給付金を支給する岸田首相の方針を「評価する」は61%で、「評価しない」の33%を大きく上回った。

 社会保障報道を長く続けてきた立場からすると、とりわけ、子供や、子育て世帯に支援の光があてられるのはうれしく、また、感慨深い。育児期間中は何かと生活が大変になりがちなのに、現金・現物(保育などのサービス)ともに支援が薄く、日本の子育て関係の社会支出は、他の欧州先進国に比べて低水準だと指摘されてきたからだ(表参照)。

各国の家族関係社会支出の対GDP比の比較

(2021年版「少子化社会対策白書」より)
(2021年版「少子化社会対策白書」より)

 政治の世界では、投票率が高い高齢者寄りの政策を重視する「シルバー民主主義」が大きな力を持ち、選挙権を持たない子供向けの施策は後回しにされがちだった。

 「子育ては親がするもの」「社会や公に頼るなんてとんでもない。今の親は甘えている」という考えが根強かった一昔前、二昔前に比べると、政党間で子育て支援競争が起きている今は隔世の感がある。年間の出生数が80万人台を切ろうとしている今、遅きに失した印象はぬぐえないが、子育て支援を巡る政策に政治が汗を流そうとしているのは大歓迎だ。

 ただし、財源の担保があれば、である。

1

2

無断転載・複製を禁じます
スクラップは会員限定です

使い方
2457842 0 安心コンパス 2021/10/21 15:00:00 2021/10/22 11:49:52 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/10/20211019-OYT8I50026-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)