赤チンが消え、革命が起きた傷手当て

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

編集委員 片山一弘

 ちょっと指先を切ったとか、膝をすりむいたとかいう時、皆さんはどう対処されているだろうか。

 筆者が半ズボンの子供だった1970年代前半には、子供のけがには赤チンと決まっていた。水で洗って赤チンを塗っておけば、かさぶたができ、数日ではがれて治り、一件落着。

細々と生産が続くマーキュロクロム液。「赤チン」の文字が見えるのは旧タイプ(左)。倉庫の片隅で眠っていた(1991年)
細々と生産が続くマーキュロクロム液。「赤チン」の文字が見えるのは旧タイプ(左)。倉庫の片隅で眠っていた(1991年)

 「赤チン」は通称で、正式名称は「マーキュロクロム液」という。有機水銀の化合物で、消毒薬として用いられた。傷口周辺に塗ると肌が赤くなるので「赤チン」と呼ばれた。「チン」は古くから消毒やうがいに用いられてきたヨードチンキ、通称ヨーチンから来ているらしい。両者の成分はまったく違うのだが、同じ消毒薬どうし、「赤いヨーチン」ということだったのだろう。

 製薬会社エーザイが運営する内藤記念くすり博物館の公式サイトによると、赤チンが作られたのは1919年(大正8年)、日本薬局方には1939年(昭和14年)に初めて載せられたという。以後、長い間、切り傷すり傷の治療薬として人々に親しまれた。

時代劇映画の撮影ルポ。「雷蔵は赤チンだらけ」という見出しが躍る=1966年(昭和41年)6月27日夕刊
時代劇映画の撮影ルポ。「雷蔵は赤チンだらけ」という見出しが躍る=1966年(昭和41年)6月27日夕刊

 (ここから先は読者会員のみ見られます。こちらでログイン・会員登録をお願いします)

無断転載・複製を禁じます
1302339 0 ちょっと前はどうだっけ? 2020/06/26 10:00:00 2020/06/30 14:51:14 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/06/20200624-OYT8I50030-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ