スタートした2022年の春闘 進めたい「柔軟な働き方」を巡る議論

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経済部デスク 五十棲忠史

 経団連主催の「労使フォーラム」が25日に開かれ、2022年春闘がスタートした。経団連の十倉雅和会長は記者会見で「賃金引き上げと総合的な処遇改善に取り組むことが非常に重要」と述べた。物価上昇が予想される中、消費者の購買力を落とさないためにも、着実な賃上げは重要だ。ただ、個人的には働き方改革の議論が進むことに期待したい。

ロンドンで見た現代版「孟母三遷」

春闘が始まった25日、経営側と労働組合側の関係者が参加して行われた経団連労使フォーラム(東京都千代田区で)
春闘が始まった25日、経営側と労働組合側の関係者が参加して行われた経団連労使フォーラム(東京都千代田区で)

 「なんで日本に帰るの? もっと英国にいればいいのに」

 ロンドンから東京への帰任が決まった2017年春。現地の知り合いに報告すると、複数の人からこう言われた。「会社から帰国するよう言われたから」などと説明すると、けげんな表情。あわてて「日本人はビザの関係で英国にずっとは住めない。日本が新学期を迎える4月に合わせて帰るんだよ」と付け加えると、やっと納得してくれた。

 欧州では、働く場所や住む場所は自分の意志で決めるのが一般的だ。会社の命令で転勤するという例は、責任ある立場の人を除けば、かなり珍しいのではないか。

 長女の同級生だったフランス出身のジュリエットちゃん一家は、彼女のお姉さんが小学校を卒業するタイミングで母国に戻った。英国の中学校に進学することも考えたが、家族で話し合って、最終的にフランスのインターナショナルスクールに入学することにしたという。ポーランドから来ていたスタッシュ君の一家は、「2年限定」の予定でロンドンに来ていた。はっきり聞いたわけではないが、お子さんたちに英語を身につけさせることが狙いだったと思う。2年の滞在を終えてワルシャワに戻った後も、スタッシュ君のお父さんは英国での仕事を継続。テレワークで働くことを認めてもらい、重要な会議の時のみロンドンのオフィスに顔を出す形に落ち着いた。

 子どもの教育目的で住む場所を変える現代版「孟母三遷」のような話だ。日本でも富裕層なら珍しくないのかもしれないが、紹介した2家族は、いずれもごく普通の家庭である。当時、英国・フランス・ポーランドはいずれも欧州連合(EU)構成国で、自由に住む場所を変えられたという事情も大きい(英国は2020年1月にEUから離脱)。

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2703486 0 デスクの目~経済部 2022/01/26 15:00:00 2022/02/04 15:24:14 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/01/20220125-OYT8I50015-T.jpg?type=thumbnail

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