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巣ごもりで児童文学「復調」? 戦後刊行の名作にロングセラー 岩波少年文庫は創刊70年

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編集委員 古沢由紀子

 色彩豊かで読み聞かせしやすい絵本に比べ、近年は影が薄い印象があった児童文学。新型コロナウイルスの影響で、家庭でじっくり物語を読む機運が高まったのか、「復活」の兆しがみられるという。12月に創刊70周年を迎える岩波少年文庫の売れ行きは好調で、図書館や書店で記念の展示も行われている。大人になって読み返しても、色あせていない物語の魅力。懐かしいロングセラーの来歴をたどると、終戦直後、子どもたちに力を与えようと刊行された名作が多いことに気づく。

1950年に創刊された岩波少年文庫の初版本。刺し子の模様の表紙だった
1950年に創刊された岩波少年文庫の初版本。刺し子の模様の表紙だった

戦時下、子どもたちの心を支えた物語の力

 「戦時中の厳しい暮らしを支えてくれたのは、物語の力だった」。本紙1面などで連載した「戦後75年 終わらぬ夏」(今年8月掲載)のインタビューで語っていたのは、「魔女の宅急便」などで知られる児童文学作家の角野栄子さん(85)。千葉県の疎開先で、10歳の時に終戦を迎えた。頼れる親戚もいない心細さ、乏しい食料……。寂しく不安な時も、幼い時に父の膝で聞いた昔話や、繰り返し読んだ物語を心の中で膨らませれば、「どこか別の場所に行くことができた」と振り返る。

 空想の世界を支えにしていた少女が、遠く離れた欧州にもいた。ナチス・ドイツの迫害を避けるため、隠れ家で暮らしたアンネ・フランク。過酷な状況で書き続けた日記だけでなく、お気に入りの本や自作の物語は、想像力豊かな少女の心の糧になっていた。

 戦後まもなく、優れた児童文学が世界各国で生まれ、日本でも児童書ブームが広がったのは、決して偶然ではないだろう。抑圧された暮らしのなかで、物語の根は地中深くに張り巡らされ、戦後に花開いたのだ。子どもたちだけでなく、作家たちの心にも。

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1612722 0 編集委員の目 2020/11/10 10:00:00 2020/11/10 10:44:07 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/11/20201106-OYT8I50036-T.jpg?type=thumbnail

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