コロナ禍乗り切るスタートアップの発想と人材力
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企業の多くがコロナ禍による業績の低迷に苦しんでいる。需要の急減という未曽有の困難に戸惑う大企業は少なくない。経営企画部門が担ってきた既存業務の延長線上にある事業改革では対応できないためだ。ピンチをチャンスに変えるには、スタートアップ企業の人材が起爆剤になるかもしれない。
体験型オンライン研修サービス、売上2倍に


2013年6月に設立されたプレイライフ社(東京・港区)は昨年7月から、「バヅクリ(場作り)」という体験型のオンライン研修サービスを100社超の企業に提供している。そのうちの8割が上場企業だという。コロナ禍前には、対面での研修サービスや観光産業の販促支援などを手がけていたが、感染拡大で売上高は9割減った。ところが、オンライン型のサービスを始めてから、昨年8~12月の累計の売上高は前年同期の2倍になったという。
バヅクリには、約50の研修プログラムがあり、最大300人が参加できる。新入社員や内定者を対象に、オンラインを介して寸劇、筋トレなど様々な“共同作業”をしてもらうことで互いの人柄を知り、密なコミュニケーションを生むことを目指している。例えば、参加者が自分の将来像について「絵」を描き、発表する。絵を介して、参加者が将来を語り合うことで対話が生まれ、雰囲気が和む。
佐藤太一代表取締役最高経営責任者(CEO)は「コロナ前に行っていた座学形式の研修スタイルを単にオンラインに置き換えても退屈なだけで、社員の士気は高まらない」と語る。研修後の懇親会の代わりにオンライン飲み会を実施しても、場は盛り上がらない。
みずほフィナンシャルグループは、内定者同士の親睦を深めるためにバヅクリの研修プログラムを実施した。参加者からは、「交流できて