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「野生のエルザ」ライオンを育てた白人夫妻の自由を愛した数奇な人生

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編集委員 阿部文彦

 ライオンは食肉目ネコ科ヒョウ属の猛獣である。1966年に公開された映画「野生のエルザ」は、乳飲み子から育てた「エルザ」という名の雌ライオンを、野生のサバンナに返した白人夫妻の実話をもとにしており、世界的にヒットした。野生ライオンと人間の()()な愛情を描いた感動的な名作とされる。実は、映画よりも夫妻の人生の方が数奇でドラマチックだ。夫のジョージ・アダムソンの自伝「追憶のエルザ」をひもといてみよう。

映画「野性のエルザ」のDVD
映画「野性のエルザ」のDVD
『追憶のエルザ』の書影。雄ライオンと写っているのがジョージ・アダムソン
『追憶のエルザ』の書影。雄ライオンと写っているのがジョージ・アダムソン

狩猟監視官として密猟者取り締まる

乳を吸う子ゾウ(ケニアのマサイ・マラ国立保護区で、2017年、阿部撮影)
乳を吸う子ゾウ(ケニアのマサイ・マラ国立保護区で、2017年、阿部撮影)

 妻のジョイが映画「野生のエルザ」の原作「ボーン・フリー(BORN FREE)」を出版したのは1960年のことだった。本は一躍、日本を含めて世界でベストセラーとなった。晩年、ジョージが自らの人生とライオン、そしてジョイとの関わりを振り返ったのが「追憶のエルザ」である。

 ジョージの足跡は、いかにも日の沈まぬ大英帝国末期の植民地に生きた白人らしい。生まれたのはイギリスの植民地下のインド。父はアイルランド人、母はイギリス人で、成人になってから、同じくイギリスの植民地だったケニアへ。道路工事現場で働いたり、金塊探しをしたりと放浪の後、定職にありついた。国の狩猟監視官に任官したのだ。文明人離れしたサバイバル能力と射撃の腕が買われた。密猟者の取り締まりや、ライオンやゾウなどの害獣の駆除が主な任務だ。

 オーストリア出身のジョイは夫と旅行で訪れたケニアで、ジョージと恋に落ちた。円満に離婚した後、二人はすぐに籍を入れた。すこぶるつきの情熱家である。

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1787196 0 編集委員の目 2021/01/22 10:00:00 2021/01/22 10:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/01/20210108-OYT8I50044-T.jpg?type=thumbnail

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