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コロナ禍でやり遂げた東京オリンピック、今後の大会開催・招致にどう影響

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編集委員 結城和香子

 東京大会が大過なく閉幕した。コロナ禍の中での遂行という、五輪史上初の開催例は、今後の大会準備や招致の機運にどんな影響を及ぼすのだろう。

 東京パラリンピックの閉会式から3日後。9月8日に開かれた国際オリンピック委員会(IOC)理事会は、5か月後と迫った2022年北京冬季五輪の準備にすでにかじを切っていた。

複雑多岐な感染症対策の構築…北京大会でも

東京五輪の閉会式で、会場に並んだ各国・地域の旗(8月8日、国立競技場で)
東京五輪の閉会式で、会場に並んだ各国・地域の旗(8月8日、国立競技場で)

 「東京大会は、パンデミック(世界的大流行)の中でも五輪が安全に開催できることを証明し、我々に自信を与えてくれた。完遂は、全ての参加者の努力があって実現できたことを肝に銘じたい」。トーマス・バッハ会長は、オンラインの記者会見でこう述べた。「我々は早急に、中国の状況に合わせた感染症対策の指針『プレーブック』を作る。また、すでに北京大会参加者を対象にしたワクチン提供で合意も得ている」

 東京大会が1年延期になったため、来年2月4日の北京五輪開幕まで、すでに150日を切っている。依然新型コロナウイルスは、変異株の影響もあって世界で猛威を振るっており、冬季という時期も勘案して、北京大会でも厳戒態勢が敷かれると見られる。観客はどうなるのかと問われたバッハ会長は、「IOCは東京大会と同様、中国当局の決定を受け入れる」。既視感とともに、複雑多岐な感染症対策の構築がまた始まる。

 人権問題にからむ批判にさらされている北京冬季五輪。開催の是非をめぐる世論に揺れた東京大会に劣らぬ難しさを、IOCに突きつけそうだ。

東京から得た教訓…世論の支持の大切さ

東京五輪の閉会式で、受け取った五輪旗を振るアンヌ・イダルゴ・パリ市長(手前)。中央はIOCのバッハ会長、奥は小池百合子東京都知事
東京五輪の閉会式で、受け取った五輪旗を振るアンヌ・イダルゴ・パリ市長(手前)。中央はIOCのバッハ会長、奥は小池百合子東京都知事

 2024年パリ大会は、「コロナ禍後の大会となることを願っています」。東京五輪、パラリンピックの閉会式で、それぞれの旗を引き継いだアンヌ・イダルゴ・パリ市長は言う。「ただ、私は政治家として、常に想定外のことは起こり得ると知っている。コロナ禍に対し『適応力』を示した東京は、私たちに自信をくれ、道を示してくれました」

 パリが東京から得た教訓の一つは、世論の支持の大切さだろう。実はフランスでもここまで、感染状況が悪化した時期を軸に、東京大会への批判やパリ大会への反対論がメディアなどに踊ってきた。このためパリ大会は「人々の五輪」をうたい、人々に参画し、関心をもってもらうことを重視する。地域の再開発や市民スポーツ振興、開閉会式や競技の一部を、セーヌ川などパリの街中で実施する案――。有形無形のレガシー創出を目指すという。

 そんなパリにとって、東京五輪・パラリンピックで選手たちが見せた、競い合う喜びや人間性は、「どんなに暗い時期でもスポーツはよみがえり、人々は感動を共有できることを示してくれた」(トニー・エスタンゲ・パリ2024組織委員会会長)。コロナ禍という逆境の中で、予想を超える成功を収めた東京大会。パリ大会が人々の支持を得ていく上でも、ひとつの心証となると位置づけている。

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2364149 0 編集委員の目 2021/09/14 10:00:00 2021/09/14 10:07:34 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/09/20210910-OYT8I50033-T.jpg?type=thumbnail

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