「青天を衝け」いよいよ最終回…時代考証者が語る渋沢栄一、徳川慶喜、そして旧幕臣たちの実像

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調査研究本部 丸山淳一

 主人公の渋沢栄一を吉沢亮さんが演じたNHK大河ドラマ「青天を () け」が、12月26日放送の第41話で最終回を迎える。500社もの会社を設立し、600にのぼる公共事業を進めた渋沢は「近代日本資本主義の父」として知られていたが、天保から昭和まで11の年号を生き、農民から尊王 攘夷(じょうい) の志士へ、そして幕臣、大蔵官僚、実業家へと身を転じた波乱の人生は、あまり知られていなかった。歴史学者としてドラマの描写を検証する「時代考証」を担当した東北公益文科大学准教授の門松秀樹さんに、大河の裏話や、渋沢ら明治維新を支えた旧幕臣の実像を語ってもらった。インタビューでは多くの人物が登場したため、演じた俳優名とともに一覧をつけた。ドラマをご覧になった方は登場人物の顔やセリフを思い浮かべながらお読みいただきたい。

時代考証もオンライン会議で

 ――ドラマの最初では毎回、時代考証に門松さんら3人のお名前が流れるが、どんな役割分担でどのように進めていったのですか。

門松秀樹さん
門松秀樹さん

 「青天を衝け」の時代考証作業は、渋沢史料館(東京都北区)の井上潤館長、徳川慶喜の実弟、昭武の旧私邸にある 戸定(とじょう) 歴史館(千葉県松戸市)の齊藤洋一名誉館長、私、さらに資料提供の大庭裕介さん(国士館大学非常勤講師)の4人体制で進めてきました。井上先生は渋沢家、齊藤先生は徳川家、江藤新平を研究している大庭先生は、佐賀藩出身の大隈重信や江藤の敵だった井上 (かおる) に詳しい方です。私は幕臣や明治政府の政治史的な背景、主に明治維新以降のところを担当しました。4人の研究対象ではない三井の大番頭、三野村利左衛門や三菱財閥創業者の岩崎弥太郎については三井、三菱グループから資料提供を受け、考証作業にも参加してもらっています。

 私は大河ドラマの時代考証は初めてでしたが、資料提供という形で2013年の大河ドラマ「八重の桜」、朝の連続テレビ小説「あさが来た」(2015年度後期)、「わろてんか」(2017年度後期)の考証作業をしています。「あさが来た」と「青天を衝け」の脚本はともに大森美香さんで、五代友厚役がともにディーン・フジオカさんだったのは大森さんの意向があったのではないかと思いますが、この4作は演出や制作などのスタッフにも重なる人がいるので、私に声がかかったようです。

 台本が上がってくるたびにほぼ週1回のペースで渋谷のNHKで考証会議を開き、全員が台本に対して意見を述べる形が通例ですが、私は山形県酒田市に住んでいるので、かえってオンライン会議で助かりました。

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2617048 0 今につながる日本史 2021/12/22 15:00:00 2022/01/21 10:03:10 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/12/20211220-OYT8I50028-T.jpg?type=thumbnail

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