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日本ならではの音、欧米フェスティバルで脚光…海外を目指して<上>

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編集委員 西田浩

 1950年代後半に秋吉敏子(ピアノ)が、60年代前半には渡辺貞夫(サックス)が、米・バークリー音楽院留学を機に現地でプロとしての活動を展開。日本のジャズは国際化の第一歩を踏み出した。先達の実績は、日本で活動する奏者たちにも希望を与えたはずだ。60年代以降、日本ジャズ界に海外を志向する動きが徐々に見え始めるようになった。

ドラムと琴3台の新曲引っ提げベルリンへ…白木秀雄

 その足がかりとなったのが、夏場を中心に欧米各地で開かれるジャズ祭への参加だった。日本での実績だけを頼りにいきなり海外での単独公演を打つというのはきわめて難しいが、ショーケース的な要素もあるジャズ祭ならばハードルは下がる。未知の才能の発掘に熱心な主催者も少なくない。著名フェスティバルならば、本場の人気奏者やジャーナリストも集まるので、そこで少しでも注目されれば、次につながっていく。もっともそれとて、簡単な道ではないのだが……。

 その口火を切るように、63年、松本英彦(サックス)が米モンタレー・ジャズ・フェスティバルに出演した。65年には白木秀雄クインテットがベルリン・ジャズ・フェスティバルに出演している。8月20日読売新聞夕刊に出発前の白木へのインタビューが掲載されているが、「演奏は5曲だが、全部日本人(八城一夫)の作品にするつもりだ。ドラムと琴3台による新曲や日本古来の行事をテーマにした『祭りの幻想』などをぶつけたら、必ず反響があると思う」と抱負を語っている。

オリジナリティーの国で「ソーラン節」大受け…原信夫

1967年にシャープス&フラッツを率いてニューポート・ジャズ・フェスティバルに出演した原信夫
1967年にシャープス&フラッツを率いてニューポート・ジャズ・フェスティバルに出演した原信夫

 原信夫(サックス)率いるシャープス&フラッツは67年に米ニューポート・ジャズ・フェスティバルに招かれている。その経緯について、2017年に取材した時に原はこう語っている。

 「僕らはナット・キング・コールやヘレン・メリルら、来日した大物歌手の伴奏を務めることが多かった。彼らも日本に伴奏を任せられるバンドがいれば、バックバンドを連れて来なくて済み、経費を抑えることができるわけです。そんな歌手たちが、『日本にいいバンドがいる』と、フェスティバルの主催者に伝えてくれたようです」

 興味深いことに、白木同様、原も出演にあたって、「日本ならではのジャズ」を意識したのだ。

 「普通だったら、スタンダード持っていきますよね。その方が無難だし、僕らも楽。でも米国はオリジナリティーが重んじられる国。自分たちの音楽を打ち出したい。日本の曲をジャズでやろう。こう決めました。民謡の『ソーラン節』や雅楽の『越天楽』、僕のオリジナル『古都』などを準備しました。冒険ですよ。下手をすれば、『こいつら何やってるんだ』ってことになりますからね。『ソーラン節』は大受けで、会場はすごく盛り上がりました。現地の新聞では『今年のニューポートの収穫は、ドン・エリスとシャープス&フラッツだ。新しいサウンドを打ち出してくれた』といった趣旨の評論が出て、うれしかったなあ」

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2580887 0 日本ジャズの断面 2021/12/09 10:00:00 2021/12/21 14:10:02 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/11/20211108-OYT8I50040-T.jpg?type=thumbnail

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