読売新聞オンライン

メニュー

ニュース

動画

写真

スポーツ

コラム・連載・解説

発言小町

漫画

教育・受験・就活

調査研究

紙面ビューアー

その他

サービス

読売新聞のメディア

購読のお申し込み

読売新聞オンラインについて

公式SNSアカウント

岸田首相が仕掛けた最大派閥の分断 人事と歴史から見えてくる狙いとは

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

編集委員 伊藤俊行

 岸田文雄首相が自民党役員人事と組閣でみせた流儀に対し、「安倍晋三元首相の言いなり」ではないことを示し、「岸田 傀儡(かいらい) 政権」説を覆したとの受け止め方がある。自らの「弱い」イメージから脱却を図るだけでなく、「膨らみすぎたバブルは破裂する」という法則を用い、大派閥をバックに安倍氏が強い影響力を持つ党内バランスを変える意図も感じられる。

「福田系」を「安倍系」より重用

岸田首相
岸田首相

 岸田氏の人選で永田町を驚かせたのは、福田達夫・自民党総務会長と松野博一官房長官の起用だった。

 両氏とも、97人を擁する最大派閥・細田派(清和政策研究会)の所属だ。

 9月29日の自民党総裁選で細田派のメンバーの多くは、事実上のオーナーである安倍氏の意向で、かつて同派に籍を置いていた無派閥の高市早苗・元総務相(現・自民党政調会長)を支援し、決選投票では岸田氏の支持に回った。

 高市氏の善戦は、世論調査では人気の高かった河野太郎・前行政・規制改革相(現・自民党広報本部長)が一般党員票と国会議員票の比重が同じ第1回投票で一気に過半数を獲得する展開を妨げた面がある。このため、「安倍氏の本命は、初めから岸田氏だった」との受け止め方が専らだ。

記者会見を行う松野博一官房長官
記者会見を行う松野博一官房長官
自民党総務会長に抜擢された福田達夫氏(左から3人目)
自民党総務会長に抜擢された福田達夫氏(左から3人目)

 岸田氏が自ら率いる岸田派(宏池会)ではなく、細田派に党三役の一角と内閣の要である官房長官を明け渡したのは、これからも最大派閥の支援が欠かせないと考えての論功行賞にも見えるし、福田氏の 抜擢(ばってき) には、総裁選で党改革を訴え、若手の登用を主張していた岸田氏が約束を実行に移したようにも映る。

 問題は、一連の人事を安倍氏が歓迎していないと見られていることだ。

 安倍氏の祖父、岸信介元首相(在任1957年2月~60年7月)に源流を持つ細田派には、二つの系譜がある。

 岸元首相や、その女婿で有力な総裁候補だった安倍氏の父、安倍晋太郎元外相から連なる「安倍系」と、岸元首相に次いで清和会(清和政策研究会の旧称)出身の宰相となった福田赳夫元首相(同76年12月~78年12月)を支えた「福田系」だ。

 派閥はもともと、総裁候補を擁し、その人物の政策や理念に共鳴する仲間が集まり、その政権を目指す集団だった。当然、誰が総裁候補かによって、集う仲間の顔ぶれも違えば、政治思想も微妙に異なる。

 同じ名称と伝統を継承した集団だからといって、総裁候補の交代とともに自動的に忠誠心まで継承されるわけではない。とりわけ、宏池会や清和会のような伝統派閥には、そうした難しさがついて回る。

1

2

3

4

無断転載・複製を禁じます
スクラップは会員限定です

使い方
2442469 0 まつりごと点描 2021/10/14 10:00:00 2021/10/15 17:34:25 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/10/20211012-OYT8I50075-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)