3日だけ上演実現 藤田俊太郎版「VIOLET」が問いかけたもの

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

編集委員 祐成秀樹

 7月の当欄で、演出家・藤田俊太郎さんを特集した時、彼が手がけたミュージカル「VIOLET」日本版の上演がコロナ禍で休止したことを紹介しました(こちら)。しかし、藤田さんら作り手と出演者たちの熱意で、9月4日から3日間だけ上演が実現しました。そこで、今回は「VIOLET」にスポットライトを当てます。

1960年代の米国が舞台 普遍性ある自分探し

藤田俊太郎さん
藤田俊太郎さん

 「VIOLET」はジニーン・テソーリさんが音楽、ブライアン・クロウリーさんが脚本・作詞を手がけた米国発のミュージカルで、1997年に米国のオフ・ブロードウェーで初演されました。「アラジン」や「ビリー・エリオット」のように米英の本場で華々しくヒットした作品ではありません。

 今回の上演プロジェクトは日本の梅田芸術劇場(大阪市)と英国のチャリングクロス劇場の共同制作です。今、あえて取り上げたのは、チャリングクロス劇場のトム・サザーランド芸術監督の英断によります。60年代の米国を舞台にした物語なのですが、「どこの国の誰もが共鳴する普遍性がある」と高く評価して上演を決め、才能を認める藤田さんにロンドンと日本での演出を任せたのです。

 まずは、あらすじから。

 64年9月4日、ヴァイオレットは米国南部の田舎町から一人旅立ちます。彼女は13歳の時に顔に大きな傷を負い、25歳の今まで人目を避けて生きてきましたが、一念発起して、あらゆる傷を治すというテレビ伝道師に会いに行くことにしたのです。長距離バスで西へ1500キロ。様々な人々と出会ううちに、彼女が少しずつ変化します。

 ふうん、内気な女の子の自分探しの物語なのか――。このストーリーを初めて聞いた時、さほど魅力を感じませんでした。ただ、今回、見た感想を先に言ってしまうと、ありきたりな話どころか、深くて起伏に富んでいて、実に見応えがありました。

残り:2060文字/全文:2812文字
読者会員限定記事です
新規登録ですぐ読む(読売新聞ご購読の方)
無断転載・複製を禁じます
1497673 0 スポットライト 2020/09/24 10:00:00 2020/09/24 10:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/09/20200922-OYT8I50020-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

新着クーポン

NEW
参考画像
入泉料割引
NEW
参考画像
ご利用料金割引
NEW
参考画像
3080円2464円

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ