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劇団四季オリジナルミュージカルの底力 コロナ禍の日本を励ます最新作「はじまりの樹の神話」全国ツアー

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編集委員 祐成秀樹

 劇団四季の公演は、「アナと雪の女王」など海外ミュージカルの日本版だけではありません。見ると元気になれるオリジナルミュージカルを数多く持っています。東日本大震災直後は「ユタと不思議な仲間たち」が東北沿岸部を巡演し、子供たちを笑顔にしました。それから10年、2021年秋は、最新作「はじまりの樹の神話~こそあどの森の物語~」の全国ツアーが始まり、9月から10月上旬は東北地方を回ります。そこで、今回はコロナ禍の日本を明るく照らしてくれそうな「はじまりの樹の神話」にスポットライトを当てます。

 四季のオリジナルミュージカル第1号は、1964年初演の「はだかの王様」です。以来、子供も楽しめる「桃次郎の冒険」「ガンバの大冒険」などファミリーミュージカルの秀作が続々と作られました。91年からは戦争の記憶を伝える「ミュージカル李香蘭」を始めとする「昭和三部作」を発表しました。近年はオリジナルの制作に力を入れており、2020年10月の当欄で紹介した「ロボット・イン・ザ・ガーデン」などの秀作が誕生しています。

北は利尻島、南は石垣島

 創立者の浅利慶太さんが「文化の東京一極集中排除」を唱えていたこともあり、劇団四季は地方公演にも力を入れています。08年には一般財団法人舞台芸術センターと共に「こころの劇場」という、舞台に触れる機会の少ない子供たちを無料招待する巡回公演を始め、オリジナルミュージカルを北は北海道の利尻島、南は沖縄県の石垣島まで全国の津々浦々で上演しています。

被災地を笑顔にした「ユタと不思議な仲間たち」

 11年は、「ユタ」の特別招待公演を被災地13都市の中学校の体育館などで行いました。同作は東北の美しい山村が舞台。天災によって現世で生きられなかった子供の霊である座敷わらしたちが、いじめられっ子のユタを励まし、生きる気力をよみがえらせる過程を描いた感動作です。浅利さんは「震災で傷ついた子供たちの心にふるさとの美しさを思い出させたい」という一念で、被災地での上演を思いつきました。可能な限り早く見てもらえるよう、スタッフたちと協議して、体育館でも上演できるよう作品を作り直しました。ツアー開始は7月末。震災発生からわずか4か月後と驚異的な早さで準備したのです。

「ユタと不思議な仲間たち」の岩手県大槌町公演(2011年)
「ユタと不思議な仲間たち」の岩手県大槌町公演(2011年)

 私は、初日に岩手県大槌町立吉里吉里中学校の体育館での公演を見ました。ユタが座敷わらしたちと次第に心を通わせ、元気に歌い踊る姿を見つめるうちに、最初は不安げだった生徒の表情が、みるみるうちに明るくなりました。「生きているってすばらしい」という作品に込められたメッセージ、そして俳優たちが放つエネルギーが伝わったのです。

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2387551 0 スポットライト 2021/09/23 10:00:00 2021/09/23 16:16:33 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/09/20210921-OYT8I50013-T.jpg?type=thumbnail

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