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中国を囲む四角形、強さはしなやかさ

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編集委員 伊藤俊行

 四角形は、三角形や六角形より強度が劣る。この法則は、外交にも当てはまるだろうか。

 日米韓、日中韓の枠組みは、それぞれ米国との同盟、地理的近さによって、不活発になっても壊れない。北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議は崩れて久しい。

 安倍晋三・前首相のもとで構想された「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)を進める日米豪印の「クアッド」は、中国の反発を気にして慎重だったインドの姿勢が、昨年のカシミール地方での中国軍との衝突を経て変わり、ようやく四つの角が整った。

 四角形は一つの角に力が加わると変形しやすい。

 谷内正太郎・前国家安全保障局長は3月23日のシンポジウムで、FOIPをめぐり中国包囲網の意図を隠さない米国と、理念に同意するなら中国も排除しないとした日本との違いに触れた。3月12日の初のクアッド首脳会談でも、各国の熱量に差があった。どの角も変形の要素をはらむ。

日米豪印4か国テレビ首脳会議に臨む菅首相(右)3月12日、首相官邸で
日米豪印4か国テレビ首脳会議に臨む菅首相(右)3月12日、首相官邸で

 FOIPの原型は、第1次安倍政権で麻生太郎外相(当時)が提唱した「自由と繁栄の弧」にある。

 東南アジアから東欧に至る、中国を囲むように弧状に分布する不安定な国々の発展と民主化を、日本が支援する構想だった。

 当時、外務省幹部が部下に、「既にある政策や援助案件でいいんだ。『自由と繁栄の弧』のシールを貼れるものを探せ」と指示していた場面を思い出す。

 なんだか粉飾のようだなとも思えたやり方には、大事な含意があった。一見バラバラに見える政策でも、共通する理念を掲げることで点が線になり、メッセージもはっきりする。

 名前を与えることが、大切だ。

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1961526 0 広角多角 2021/04/05 10:00:00 2021/04/05 10:16:27 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210405-OYT8I50003-T.jpg?type=thumbnail

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