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危ういルール変更…民主主義崩壊はゆっくりと進む

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編集委員 伊藤俊行

 連日、東京五輪のテレビ中継にくぎ付けになりながら、しばしばルールを知らない競技に出くわして戸惑う。新種目はもとより、なじみの競技でも、しばらく見ない間にルールが変わっていることがある。

 よりフェアで面白くするためのルール変更はいい。特定の人を有利、あるいは不利にする狙いが感じられたら、要注意だ。スポーツでも、政治でも。

 米国の共和党が知事や議会の多数派を握る州の多くで、投票機会を制限する法律が次々と可決されている様子は、試合を不公正でつまらなくするルール変更のように思えてならない。

 あと一歩で五輪種目に選ばれないボウリングに例えるなら、正三角形に並ぶ10本のピンが有権者で、倒した分の支持を得る場合、中央を狙えば得点しやすいのに、共和党は右、民主党は左にそれる。やがてスペイン系などの人口増で1番ピンが左に寄り、民主党有利の配置に変わったため、共和党は左側のピンそのものを減らそうとしているといったところだろうか。

 米国の非営利組織ブレナン司法センターによると、ジョー・バイデン政権が始動した今年1月から7月14日までに、郵送投票や期日前投票などを難しくする法律が18州で30本も施行された。昨年の大統領選で「不正投票があった」と敗北を認めなかったドナルド・トランプ前大統領の存在が大きい。標的は、民主党支持が多いアフリカ系やスペイン系の低所得層だ。

米国のトランプ前大統領(AP)
米国のトランプ前大統領(AP)

 対抗措置を練る民主党にも、南北戦争後の奴隷解放の際、当時は共和党支持が多かったアフリカ系有権者の増加を恐れ、彼らから選挙権を奪う法改正を行った「黒歴史」がある。

 対立一辺倒の両党が合意できるのは、子供用などのレーンにあるフェンスを設け、左右にそれてもガターに落ちずに跳ね返るようにするルール変更ぐらいだろうか。勢い力任せになり、ボールは隣のレーンまで飛んでいくかもしれない。

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