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SNSで拡散、反ワクチン情報…真偽確かめるには

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編集委員 山口博弥

 新型コロナウイルスのワクチンを注射した実験用のマウスが、2年後にすべて死んだ――。今年4月ごろ、こんな情報がSNSで拡散された。しかし、すぐに専門家から論破された。

 実験用マウスの寿命は2年ぐらいで、死ぬのは当たり前。そもそも新型コロナのワクチンが開発されて、まだ2年もたっていない。しばらくすると、今度は「実験用の猫が死んだ」というデマが流れた。

「こびナビ」の画面
「こびナビ」の画面

 新型コロナの情報発信サイト「こびナビ」副代表で米国在住の医師、木下 喬弘たかひろ さん(36)は、こう言って苦笑する。「ウイルスだけでなく、デマも“変異”するんですね」

 お笑いのネタのような、本当の話である。

 普段、主に新聞やテレビから新型コロナの情報を得ている人は、SNSをのぞくと驚くかもしれない。正しい情報も多い反面、反ワクチンの情報が次から次に目に入ってくるからだ。

 気をつけたいのは、「一見、それらしい」データや事実を示す誤情報やミスリードだ。例を挙げよう。

  誤り〈1〉 「3回目接種が始まったイスラエルでは、接種率が高まるにつれて感染者数が増えている。一方、接種が進まない国では感染爆発は見られない。ワクチンを打てば打つほど感染は増えるのだ」

 このように、国や集団を観察した結果を、個人レベルに当てはめてしまう誤りを、疫学の用語で「生態学的 誤謬ごびゅう 」と呼ぶ。

 例えば、スペインの平均寿命は世界4位と高いが、1人当たりの飲酒量は世界平均の約2倍。飲酒は様々な病気のリスクを高めるのに――。つまり、寿命には経済力や教育など多くの要因が影響し、飲酒量だけで解釈しても意味がない。

 新型コロナでも、接種率と感染者数の関係を、外出制限やマスク着用など他の要因を無視し、国同士で比較するのは誤りなのだ。

 イスラエルで3回目の接種を受けた人は、2回だけの人より感染リスクを11分の1に、重症化リスクを10分の1に抑えられることが分かった。60歳以上の100万人の分析結果だ。これこそが、「エビデンス(科学的根拠)」である。

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