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コロナ禍で注目を浴びる疫病封じの妖怪「アマビエ」が新作能になり、18日、兵庫県西宮市の西宮能楽堂で初稽古があった。関西の能楽師が外出自粛期間を利用して創作。9月に、子ども向けの教材として無観客公演を動画配信する計画だ。
能楽大倉流小鼓方の上田敦史さん(47)が台本を作成。この日は能楽師の大槻裕一さん(22)らが、主役のアマビエとして装束を着て舞台に立ち、


装束は、アマビエが月に照らされて輝く様子をイメージした黄色の水衣や、
江戸時代、アマビエは肥後(熊本県)の海に現れ、「病がはやった時は、私を写し、人々に見せよ」と言い残して海中に消えたとされる。新作能では、現代の役人が、夢で見たアマビエのお告げ通りに姿を描き写すと、疫病が退散。感謝の音楽をささげたところ、アマビエが姿を現し、舞を披露するという筋書きになっている。
上田さんは「舞台があると新作を作る暇がなく、自粛生活は悪いことだけではなかった。苦難も心を一つにすれば乗り越えられるという前向きなメッセージを届けたい」と話す。