マリオ35周年、39作品の累計売り上げ3・7億本…巣ごもり効果も後押し
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世界的な大ヒットとなった任天堂のゲームソフト「スーパーマリオブラザーズ」が13日、発売から35周年を迎える。シリーズ39作品の累計売り上げは、3億7000万本を突破した。キャラクターグッズの販売やライセンス収入なども拡大している。
大阪市北区のヨドバシカメラ梅田店は今月初め、特設コーナーを設置した。1980年代にヒットした携帯型ゲーム機で、「スーパーマリオ」を搭載して11月に復刻する「ゲーム&ウオッチ」のほか、35周年を記念して再発売する過去の人気ソフトを展示している。
来店した神戸市東灘区の会社員の男性(44)は「自分が小学生の頃に遊んだマリオに、今は小学生の娘が夢中になっている」と感慨深そうに話した。
マリオシリーズは、主人公のマリオたちが敵を倒しながらゴールなどを目指すアクションゲームだ。1985年に第1作が発売されると、多くの子どもが熱中した。今では幅広い世代に親しまれている。
任天堂は最新ゲーム機「ニンテンドースイッチ」向けにも、マリオ関連ソフト7作を投入する。新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、家で過ごす人が増えた影響もあり、販売は好調に推移している。
昨年11月に東京・渋谷に国内で初めて開業した公式直営店「ニンテンドートウキョウ」では、店舗限定のマリオグッズが人気を集める。
大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)には、マリオの世界観を体験できるエリアが新設される。新型コロナで今夏に予定していた開業は遅れているが、集客の起爆剤として期待は大きい。
任天堂のキャラクターグッズやライセンス料などの収入は2019年度は512億円で、前年度と比べ1割以上増えた。調査会社「キャラクター・データバンク」(東京)の陸川和男社長は「マリオはプレーヤーが感情移入しやすいため、人気につながった。家族全員が知るキャラクターなので、グッズなどのビジネスも今後さらに成長するだろう」と話す。