キュートな笑顔、中条あやみは「いろんな人になるのが女優…不思議な感覚」

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

映画「水上のフライト」に主演する中条あやみさん(15日、東京都港区で)=池谷美帆撮影
映画「水上のフライト」に主演する中条あやみさん(15日、東京都港区で)=池谷美帆撮影

 ファッションモデル、女優として活動する、中条あやみさん。恋愛、青春もののイメージが強かった彼女が、13日公開の映画「水上のフライト」では、心温まるヒューマンドラマに挑戦。不慮の事故によりハンデを抱えながらもパラカヌーの選手として、パラリンピックを目指す女性を演じています。映画に命を吹き込んでいる、キュートな笑顔に会いに行ってみました。

モデルの仕事で体幹鍛えたおかげ

 「水上のフライト」は、交通事故で歩けなくなったヒロインの遥が、パラカヌーを通して、失意から再起していく姿を描く。

 「カヌーの経験もないですし、自分に演じられるのかと不安でした」

 しかし、台本を読み進めていくうちに考えが変わっていったという。「遥はハンデを抱えたことで人生の壁にぶち当たりますが、そこから、周囲の人に支えられながら、前を向いていく。その姿がとてもすてきで、元気をもらいました。私も演じることで、遥と一緒に成長できたらいいなと思いました」

(C)2020 映画「水上のフライト」製作委員会
(C)2020 映画「水上のフライト」製作委員会

 映画では、実際にカヌーをこいでいる。撮影に入るまでの1か月間、大学のプールや実際の川で、専門のコーチから指導を受けながら特訓したという。最初こそバランスを崩して水中に落ちていたそうだが、「モデルのお仕事で、ランウェーを歩くために体幹を鍛えるトレーニングをしていたおかげで、練習するうちに、何とかこげるようになりました」と明かす。

 クランクイン後、今作のモデルとなっているパラカヌーの女性選手とも交流した。「カヌーが下手だと言われないかなって心配で、どうすれば上達しますかと尋ねたら、『十分に上手だから、大丈夫だよ』って言ってくれて。それがとても心強かった」。さらに「ものすごく天真らんまんな方。遥も明るく、強く生きている女性として演じられたらいいなと、お会いしたことでその姿が鮮明になっていきました」と振りかえる。

 同時に、ハンデを持つ人に対する意識も変わっていったそうだ。「これまでは、ハンデを抱えた人を街で見かけた時に、大変そうだなって勝手に思っていたのですが、必ずしもそうではない。ハンデを個性ととらえて生きておられます」

 公開を前に、思うことがあるという。「人間って弱いけれども、強いなとも感じています。遥は、自分の弱い部分を認めることで、周りの人に助けてもらいながら、また新たな目標にチャレンジしていきます。人間は、失敗しても何度でも再チャレンジできる生きものなのです」

「広瀬すずちゃんとかを見て」

 大阪府出身。父親はイギリス人で、どこか外国っぽい家庭だったという。「お正月よりもクリスマスが大切で、よくホームパーティーをやっていました。みんなで海外旅行にも出かけました。すごく仲がいい家族なんです」

池谷美帆撮影
池谷美帆撮影

 芸能界に入ったのは、14歳の時、旅行先の米・グアムの空港でスカウトされたことがきっかけ。「もし、モデルになれたら、学校の友達に自慢できるぞ、なんて考えていました。それまでこの世界に入るなんて、想像もしていませんでしたから」

 2011年、雑誌「Seventeen」の専属モデルとして活動を開始。18歳まで、大阪から東京に通いながら仕事をこなした。「東京で部活をするような感覚で通っていました」という。

 12年にテレビドラマで女優デビューも果たす。「モデルの撮影現場で、例えば、広瀬すずちゃんとかが、ドラマの台本を持ってきてせりふをおぼえたりしている姿を見ていました。ドラマってどういう感じなんだろうって、興味が出てきたんです」

 14年には映画「劇場版 零~ゼロ~」で初主演を務めるなど、女優としての活動も広げていった。演じる上でのプロ意識が芽生えたと感じているのが、17年の「チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」。ダンスチームのリーダーを演じ、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。「同年代の共演者たちと刺激し合えたことが大きかった」

 映画に、テレビドラマにと出演作が相次ぐ。「ようやく役柄に慣れてきた頃には、クランクアップしちゃって、また別の作品の撮影現場に入ることになります。楽しみでもあるし、さみしくもある。とても複雑な心情です」と吐露する。

不思議な感覚

 モデルと女優との両立については、「カメラの前に立つという意味では、同じなんですけれど」と言いつつも、きっちり気持ちを切り替えている。「モデルは『中条あやみ』として洋服やメイクを見せる仕事。一方の女優は、『中条あやみ』というよりは、いろんな人になっていく仕事です。人生を何回もやり直しているようでとても不思議な感覚です」と話す。

 自身の今後については、「まだまだ、いろんな役柄に挑戦したいと思っています。いつか、アクションもやってみたいですね」と意欲をみせた。

山芋でフワフワ「おかんのお好み焼き」

池谷美帆撮影
池谷美帆撮影

 Q:つい、口に出ちゃう大阪弁は?

 A:「うそやん」「なんでやねん」は出ちゃいますね。

 Q:大阪に帰ると食べたくなるものは?

 A:おかんのお好み焼き、ですね。山芋が入ってフワフワなんです。山芋多めで!って。

 Q:きれいな秘訣ひけつは?

 A:こまめに水を飲むように気をつけています。ちゃんと水分を取って、余分なものを出す。目安は1日2リットルです。

 Q:料理は得意?

 A:ご飯を土鍋で炊いています。和食がすごく好きなので、ご飯が進むおかずをよく作ります。豚汁に、肉豆腐、マーボー豆腐も。

 Q:最近、はまっているものは?

 A:寒くなってきたので、暖かグッズを集めることです。湯たんぽ、ネックウォーマーとか。

オススメ詩集「バウムクーヘン」

 本が好きな中条さんに、オススメの本を紹介してもらいました。

「バウムクーヘン」(ナナロク社)
「バウムクーヘン」(ナナロク社)

 谷川俊太郎さんの詩集「バウムクーヘン」(ナナロク社)です。知り合いからいただいた本で、時々開いています。すべてひらがなで書かれた詩なので、谷川さんがどういうことを感じながらこの言葉をつづっていったのだろうって、1文字ずつ想像するのが楽しいです。この中の「すききらい」という一編が気に入っています。

 〈きらいのなかに/すきがまざってることがある〉

 いろんな人がいて面白いなと思える詩です。

■「水上のフライト」あらすじ

(C)2020 映画「水上のフライト」製作委員会
(C)2020 映画「水上のフライト」製作委員会

 体育大学に通う藤堂遥(中条あやみ)は、陸上の走り高跳びで、将来を有望視されている。しかし、帰宅途中、車にはねられて、歩くことがかなわない体になってしまう。母(大塚寧々)の心配もむなしく、遥は次第に心を閉ざしていく。ある日、亡き父の親友で、カヌー教室を開く宮本(小澤征悦)に誘われる。教室の子どもたちと練習するうち、競技としてのパラカヌーの魅力を知っていく遥。自身のハンデを受け入れ、選手として、パラリンピックに挑むことを決意する。

 実在のパラカヌー選手との交流から生まれたオリジナルストーリー。兼重淳監督。

     ◇

 なかじょう・あやみ 1997年2月4日生まれ。2011年からモデル活動をスタート。現在、ファッション誌「CanCam」の専属モデルを務める。14年に「劇場版 零~ゼロ~」で映画初出演で初主演。ほかに「セトウツミ」「チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」など。主演するNHKの連続ドラマ「閻魔えんま堂沙羅の推理奇譚きたん」が放送されている。

無断転載・複製を禁じます
1637203 0 エンタメ・文化 2020/11/19 09:19:00 2020/11/19 14:53:23 2020/11/19 14:53:23 11月11日[ALL ABOUT] メイン用 映画「水上のフライト」に主演する中条あやみさん(15日、東京都港区で)=池谷美帆撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/11/20201116-OYT1I50016-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ