竪穴建物跡の排煙部に大刀、全国初の発見…住居立ち去る際の儀礼
完了しました


青森県八戸市田面木の「
いずれも、県埋蔵文化財調査センターが5~10月に行った調査で見つかった。
法霊林遺跡では奈良時代の竪穴建物跡9棟が見つかり、大刀はこのうち大型の建物跡から出土した。8世紀半ば~後半頃に作られたとみられる。全長65センチの鉄製で、木製のさやに納められていた。大刀は当時貴重品で、墓などで見つかることが多かった。
同センターによると、当時は住居を立ち去る時にかまどを壊す風習があった。斎藤岳総括主幹は、排煙部内に大刀が残されていたことについて「もうこの家を使わない、という強い意志の表れではないか」と推測する。
環状列石が見つかったのは、むつ市田名部の「酪農(3)遺跡」。縄文時代後期前葉(約4000年前)のものとみられ、直径は推定約20メートル。一重の石で構成されている。
環状列石はこれまでにも県内で複数の発見例があるが、十分に調査は進んでおらず、同センターの鈴木和子総括主幹は「これまで未確認だった地域で見つかったのは大きな成果。環状列石が何に使われていたのかを来年度の調査で明らかにしたい」と話した。