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新人「宮本浩次」は歌い続ける…目標65歳、しわだらけでも凜として

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 2017年12月31日、デビューから30年目を迎えたバンド・エレファントカシマシは、NHK紅白歌合戦の舞台に立っていた。ギターを抱えて、カメラをぐっと見つめて、最大のヒット曲「今宵こよいの月のように」を高らかに歌い上げ、宮本浩次は思った。「私は責任を果たした。あぁ、これでソロにいける」

米田育広撮影
米田育広撮影

 物事が進んでいく過程は、本当に不思議なものだと説く。み合わない時は噛み合わないが、噛み合う時はどんどん噛み合っていく。それからすぐ、図ったかのように、椎名林檎りんごとのデュエットの誘いが舞い込んだ。18年10月、「獣ゆく細道」を発表。絡み合う2人の歌声が独特の世界を表現し、大きな話題を呼んだ。

 続けて、東京スカパラダイスオーケストラの作品に参加し、19年には本格的にソロ活動を開始。「昇る太陽」「Do you remember?」と、次々に自作曲を出し、今年3月、ソロアルバム「宮本、独歩。」をリリースした。

 「バンドの夢を追い続けるっていうのは、もうないと思っていて。やりきったと、実は思っている。エレファントカシマシはもう、勝負できる曲もあるんだから。あれもこれも、何もかもごっちゃにして、私はやろうとしていたけど、そんなものは無理ですよ。私がやりたいっていうことは全部、ソロでやる。そう、やっと整理できてきた」

 昨年から構想を練ってきたカバーアルバム「ROMANCE」は売り上げ10万枚を超えるヒット。シンガーとして、改めて存在感を放つ。「はっきり言って、無限の可能性がソロにはあるんです。新人ですから、『宮本浩次』は。実験的なこととか、まだまだ、出来ることがたくさんある」。作詞家や作曲家からの提供、一人での紅白歌合戦出場――、「例えば」は尽きない。

 だからといって、バンドの活動を止めるわけではない。かつて、中学生の自分たちがRCサクセションに憧れ、「雨あがりの夜空に」をまねて演奏したように、彼らは後進が目指す先の一つとなった。熟す時を迎えたのだ。「エレファントカシマシは、歴史を持っている堂々とした存在として、堂々と音楽をやる。ようやく、(メンバー)4人でやりたい音を作っていけるなとも感じる。新しい局面に移って、むしろ、ヒットが生まれるかもしれないね。ソロとそれぞれで輝きが増す、私はそう思います」

 「わたしという名の物語は 最終章」

 自作のソロ曲「冬の花」で、宮本はこう歌った。いくつまで元気な姿でステージに立てるのか。50代半ばにさしかかった今、考える。「ただ歌いたいからって、みっともないままに歌うのは、ちょっと勘弁。しわだらけでもりんとして。かっこいいと自分で信じられる間は出来るだけ長く、人前で歌っていきたいですよね。とりあえずの目標は65歳かな」。そう言って無邪気な笑い声をあげる。まだまだ音楽とともに生きていく、そんなメッセージにも聞こえた。(池内亜希)

(おわり)

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使い方
1731554 0 音楽 2020/12/26 05:00:00 2021/04/26 16:32:09 2021/04/26 16:32:09 ロックバンド「エレファントカシマシ」でボーカルを務める宮本浩次さん。東京都渋谷区で。2020年10月30日撮影。 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/12/20201225-OYT1I50067-T.jpg?type=thumbnail

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