「鬼の館」「うろこ滝」…まだまだ見つかる鬼滅の「聖地」
完了しました
今年、大ヒットした「

同県北上市の博物館「鬼の館」には、映画が公開されて以降、ファンが続々と訪れた。
郷土芸能「
同館によると、4~10月の入館者数は新型コロナウイルスの影響で昨年同期と比べほぼ半減したが、11月は1502人と3割増えた。秋口以降、鬼滅の刃のグッズを身につけて来館する客が目立ったという。相原彩子・主任学芸員は「鬼に興味を持ってもらえることは非常にうれしい」と喜ぶ。
市民憲章は「あの高嶺 鬼すむ誇り」という一節で始まり、鬼にルーツを持つ文化の誇りをうたう。相原さんは「鬼は恐れられる存在だが、決して『悪い鬼』ばかりではない。鬼滅の刃にも描かれているように、展示を通して鬼の持つ複雑な顔を伝えられたら」と話した。年末年始の28日~1月4日は休館となる。

竈門炭治郎の師匠である
滝は高さ約7メートル。名前は、岩肌を流れる水が魚のうろこのように見えることにちなむという。妻と訪れた同市の農業の男性(73)は「妻が孫とアニメを見ていたので一緒に来てみたが、近くにこんな場所があったなんて」と驚いた様子。盛岡市の男性会社員(35)は「実家の近くだが、いつも通り過ぎていた。アニメのファンで、映画も見に行く予定」と話していた。
鬼滅の刃ではまた、登場人物が繰り出す技の名前に「漆」の文字が入る。二戸市は漆の産地でもあり、市は「縁」を感じるとして「漫画やアニメの影響で浄法寺を訪れる人が増えた。これを機に交流人口が増え、にぎわいが生まれたら」と期待する。
◆「鬼滅の刃」=大正時代を舞台に、人食い鬼に家族を殺された主人公の少年・竈門炭治郎(かまど・たんじろう)が、鬼になった妹を人間に戻すために戦う物語。漫画の作者は吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんで、2016年から今年5月まで「週刊少年ジャンプ」で連載された。公開中の映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は、国内の興行収入が300億円を突破する記録的なヒットとなった。