【独自】北斎、「不仲」説の兄弟子と合作…肉筆画見つかる
完了しました
江戸時代後期に活躍した浮世絵師、葛飾北斎(1760~1849年)が、数え19歳~30歳代半ばに所属した勝川派の門人らと合作した肉筆画が見つかった。50歳前後の作品とみられる。北斎と不仲説が伝わる兄弟子・勝川

見つかった肉筆画は、
約2年前、西日本の旧家が所蔵していたのを東京の美術商が入手。勝川派に詳しい内藤正人・慶応義塾大教授(日本美術史)が、「北斎筆」のサインや「
また、すみだ北斎美術館(東京都墨田区)によると、北斎の落款の摩耗具合などから1810年前後の制作と推定されるという。作品は来月9日から、同美術館で始まる肉筆画の特別展「筆魂 線の引力・色の魔力」で公開される。
内藤正人教授の話「勝川派を飛び出した北斎は一門と距離を置いたというのが定説だが、依頼があれば合作もいとわない関係があったと考えられる。北斎と春好が同じ画面に競作したものは例がなく、2人の不和は既に過去のものだったことがわかる貴重な作品だ」