【独自】森鴎外、医学生として猛勉強…16歳の直筆冊子「筋肉通論」見つかる
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文豪・森鴎外(1862~1922年)が1878年(明治11年)、東京大医学部生だった16歳の時に書いた約100ページに上る直筆の冊子が東京都内で見つかった。ドイツ人教師の生理学の講義を聴き、翻訳してまとめたものだ。冊子の存在は研究者にも知られていない。鑑定した早稲田大の宗像和重教授(日本近代文学)は「医学生としての猛勉強ぶりがうかがえ、表現することへの意識の芽生えも垣間見える貴重な史料だ」と話している。


冊子は、表紙左上に「筋肉通論」という題名があり、裏表紙には「(明治)十一年八月二十三日 森林太郎」と記されている。二つ折りの半紙50枚をこよりでとじた体裁で、17章の本文は漢字カタカナ交じりの縦書き。「肉力理論」「電気刺衝論」といった「項目」がある。
冊子は2019年11月、都内で開かれた古文書などの入札会に出品され、宗像教授が落札して、調査した。