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清水寺の壁塗り直しで予想外の発見、巨大絵馬の裏から別の絵馬…狩野派絵師の作品か

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本堂に掲げられた巨大絵馬の裏から発見された絵馬(京都市東山区で)
本堂に掲げられた巨大絵馬の裏から発見された絵馬(京都市東山区で)

 世界遺産・清水寺(京都市東山区)の本堂でしっくい壁の塗り直しの修理に伴い、予想外の発見があった。本堂の壁に掲げられた絵馬の裏から、狩野派絵師の作とみられる絵馬や、参拝者が納める江戸時代前期から現代までの巡礼札が見つかった。絵馬について、専門家は「描かれた絵がはっきりわかる江戸初期の大絵馬が新たに見つかるのは極めて珍しい」としている。

 本堂の修理は2017年から3年間行わ)れた。壁を塗り直すため、25面の絵馬の取り外しを計画。最大の絵馬「田村麻呂夷賊退治図」(縦約2・7メートル、横約9メートル)は巨大なため、取り外さなかったが、裏の隙間に人が入り込んで、しっくいの剥落はくらく止めと、清掃を行った。

 その際、鮮やかな金箔きんぱくを施し、2人の男が馬をひく姿が描かれた「牽馬図ひきうまず」(縦約60センチ、横約80センチ)が発見された。「清水の舞台」を持つ本堂は吹きさらし状態で他の絵馬は劣化が激しかったが、牽馬図は保存状態が良く「寛永拾年(1633年)三月吉日」の文字も読み取れる。

 清水寺によると、本堂は1629年に焼失し、33年12月に再建法要が営まれ、今回見つかった絵馬は同年3月に奉納されている。本堂の絵馬は明治に整理され、多くが廃棄されたが、牽馬図は古く貴重なため、巨大絵馬の背面に移して保存が図られた可能性がある。

 作者名は書かれていないが、奥平俊六・大阪大名誉教授(中近世絵画史)は「画風から狩野派の作品であることに間違いない。描線が大胆で、狩野安信の若い頃かその父親の弟子の作品と思われる」と分析する。

 また、絵馬の裏からは巡礼者が参拝の証しとして納める計714枚の巡礼札を発見。舞台の下などからも4枚が見つかった。

 清水寺は「西国三十三所」の第十六番札所で、今回の巡礼札は2枚を除き、西国三十三所巡りの巡礼者が納めたものだった。最古の札には寛永12年(35年)で、最新の札は1959年だった。

 かつて巡礼者が本堂の柱や壁などにクギで打ち付けて参拝の証しとする風習があった。清水寺では定期的に外して焼却していたといい、現在も多数のクギを抜いた穴が残る。

 清水寺の坂井輝久学芸員は「外されることを知っていて、見つかりにくいところに隠し、いつまでも本尊のそばに札を残すことで御利益を受け続けたい思いがあったのでは」と推し量る。

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1941250 0 エンタメ・文化 2021/03/27 11:33:00 2021/03/27 12:13:48 2021/03/27 12:13:48 本堂に掲げられた巨大絵馬の裏から発見された絵馬(東山区で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/03/20210324-OYT1I50028-T.jpg?type=thumbnail

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