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火の鳥・アイーダ…宮沢賢治が愛した音楽、CDで復刻へ

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 詩人で童話作家の宮沢賢治(1896~1933年)が生前に聴いていたとみられる100年ほど前のレコードを集め、CDで復刻することを、仙台市の音楽プロデューサー、佐々木孝夫さん(72)が進めている。これまでにクラシックやオペラ、ジャズなどテーマごとに計5枚を出し、3月には賢治の自作曲を編曲したCDも発表した。佐々木さんは「賢治が愛した音楽を体験してほしい」と呼びかけている。

宮沢賢治が聴いたものと同じレコードを手にする佐々木孝夫さん=鶴田裕介撮影
宮沢賢治が聴いたものと同じレコードを手にする佐々木孝夫さん=鶴田裕介撮影

 賢治は、熱心なレコード収集家だったことで知られる。岩手県の農学校の教師になると、給料のほとんどをレコードに費やし、地元のレコード店が東京の本社から売り上げで表彰されたという逸話も残る。海外から輸入されたクラシックを中心にジャズ、オペラとジャンルを問わずたしなみ、小説「ポラーノの広場」や詩集「春と修羅」などに、愛聴していたらしい曲名がたびたび登場する。

 以前、仙台市内でジャズカフェを経営していた佐々木さんは、賢治と同じ岩手県出身。日本のジャズ史と賢治のかかわりを記した書籍を読んで賢治のファンになり、2016年頃から賢治が生前聴いていたとみられるレコードの収集を始めた。

 研究者の著書などを基に賢治のコレクションの型番を調べ、ネットオークションなどを通じて約200枚のレコードを集めた。佐々木さんはこのコレクションを一般の人が聴けるようにCD化することにした。

 古い録音で、盤面の状態が芳しくないものもあり、ノイズも混じる。デジタル編集でノイズを除去するなどの作業に苦心した。

 1910年頃から30年代にレコード化されたジャズや流行歌など15曲を収録した最初のCDを17年に発売。童話「セロ弾きのゴーシュ」に出てくる曲のモデルとなった「馬小屋のブルース」も盛り込んだ。19年に発売したクラシック集には、賢治が恩師に贈ったというストラビンスキーの「火の鳥」や、ベルディの歌劇「アイーダ」などを入れた。

 賢治は「星めぐりの歌」「イギリス海岸の歌」などの曲も作っている。3月には、仙台市のミュージシャン、井上英司さんが現代風に編曲したCD「宮沢賢治 ソングブック」も発表した。

 賢治が触れた音楽を集めることで、その内なる世界を知ろうとした佐々木さんだが、「深すぎてむしろ分からなくなってきた」とこぼす。ただ、「賢治も僕も洋楽オタクという共通点がある。いつか分かるでしょう」と笑う。CDはインターネット通販で購入できる。

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1987512 0 エンタメ・文化 2021/04/15 15:00:00 2021/04/15 15:00:00 2021/04/15 15:00:00 宮沢賢治が生前に聴いたものと同じレコードを手にする佐々木さん https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210415-OYT1I50085-T.jpg?type=thumbnail

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