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「ガメラ 大怪獣空中決戦」の聖地を訪ねて…特撮で福岡ドームの天井破壊

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 日本の特撮怪獣映画の代表格ともいえるガメラシリーズ。平成に入って制作された3部作は、その技術の高さから時代が令和に移った現在もファンの心を離さない。その第1作「ガメラ 大怪獣空中決戦」では、序盤の重要な場面で福岡ドーム(現・福岡ペイペイドーム)が登場し、ロケも行われた。

 ガメラの敵は昭和の作品にも登場したギャオスだ。映画の中で、政府は希少種としてギャオスを保護することを決定。自衛隊が長崎県・五島列島から誘導し、ドームの開閉式の屋根を利用した捕獲作戦を展開する。そこにガメラが登場してギャオスを倒そうとするが、ドームの一部が破壊される。

 両者が初めて相まみえる序盤の見せ場。ガメラやギャオスを始め、ドームの天井が壊れる場面は特撮だが、1994年頃には現地でも撮影が行われた。

 当時、ドームの職員だった安積研二さん(60)は「ドームにとって初めての映画撮影。誇らしい気持ちだった」と振り返る。

 撮影の期間中、スタンドやグラウンドは職員も立ち入り禁止。ストーリーも知らされず、全容を知っているのはわずかな職員だけだったという。「扉の向こうで何が行われているか分からず、音も聞こえない。独特の緊張感があった」

撮影が行われた福岡ドーム(現・福岡ペイペイドーム)
撮影が行われた福岡ドーム(現・福岡ペイペイドーム)

 ある日、グラウンドへの扉が偶然開いていたことがあった。通りかかった安積さんが中をのぞくと、3メートル四方の赤いはりぼてが見えた。「後で別の職員から『エサだよ』と聞かされたが、よく分からなかった」と笑う。作中では、ギャオスをおびき寄せる大量の肉として描かれていた。

 安積さんは作品をビデオで見た。「壊れた屋根を見たときは、本物ではないとはいえ複雑な気持ちになった。それでも、ドームが野球とは違った面で注目されたのはうれしかったな」と、ドームの天井を見上げて語った。

ランドマーク 作品に現実感

劇中で破壊されるドームの屋根の場所を示す安積さん
劇中で破壊されるドームの屋根の場所を示す安積さん

 ところで、怪獣映画ではなぜ街のランドマークが度々登場するのか。「ゴジラvsスペースゴジラ」では福岡タワーが、ほかの作品でも東京タワーや名古屋城といった各地の施設が舞台となっている。

 相模女子大(相模原市)の田畑雅英学長(メディア文化論)は、メディアを通して各地の日常風景が全国に広がった背景があると分析する。怪獣という非日常のものが見慣れた風景の中に現れることで現実感と衝撃が増し、「より共感しながら作品を見ることにつながる」と言う。

 また、海沿いが舞台になる場合が多いことについては、「台風などの災害は海から来るというイメージがあり、上陸と破壊といえば海沿いになる」と説明する。

 福岡ドームは1993年に日本初の開閉式ドームとして開業し、当時、テレビや新聞で大きく報道された。田畑学長は「ドームの知名度や、ストーリー中の関わりなどを考えると、『これしかない』舞台だったのではないか」と語る。

「ガメラ 大怪獣空中決戦」  1965年公開の「大怪獣ガメラ」から続くシリーズの第9作目として、95年3月に公開された。ガメラの敵として登場するのは、67年公開の映画にも登場したギャオス。ガメラは自衛隊の攻撃に遭いながらも東京までギャオスを追い、決着をつける。福岡ドームのほか、富士山麓や東京タワーも作中に登場する。
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2029510 0 エンタメ・文化 2021/05/04 14:59:00 2021/05/04 15:24:53 2021/05/04 15:24:53 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210503-OYT1I50009-T.jpg?type=thumbnail

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